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OneLoser(ワンルーザー)  作者: kíséri/キセリ
The second series:「はじまりのうた」
33/45

ごっこ

 とても濃い一日だった。

 きちんと手洗いうがいをして上着を脱いでハンガーにかける。そういえば学生時代は制服が動きにくいのが嫌でいつも自分の部屋に駆け込んでは地面に投げ捨ててたなあ。卒業するときには制服はくしゃくしゃだった気がする。それで言うと僕も変わったな。大人になったのか子供を卒業したのか。



 家についてまずすることは郵便に入ってた紙類と届いた荷物の開封だ。これは僕の悪いところなんだがネット注文したものが届いたときって自分で払ったものが届いているだけなのにまるでプレゼントが届いたかのように感じるんだよな。それで大学生の時は無駄に飴玉を1キロ分買ったりしてたっけ。


 開封も終わって次はお風呂。

「…いって…あぁもう…」

 まだ怪我して浅い両肘にできるだけ水が触れないように少し肘を張って頭を洗う。


 最近のムーブはシャワー中にドラマを見ること。少し女々しいと思われるかもしれないが純愛ドラマに最近は待っている。大学生になって大人の汚い恋愛…あんなの恋愛じゃねえか。

 大人の恋愛ごっこを目の当たりにして、もちろんそれは大人になってからも見るわけで、経験するわけだが僕には到底理解できないし合わない世界だった。


 恋愛に興味ないわけではないしもちろん彼女も欲しい。けれど周りがしているあんな恋愛ごっこは正直何が楽しくてやっているのか…と思ってしまう圧倒的少数派。

 誰かと誰かがどうなっているかの噂は全くかかわりの無い僕の耳にも入ってくるが大体が全く笑えない話で僕はドラマの世界だけに存在する純愛に浸っている。



 これは小さいころからずっとそうなのだが、人の悪口とか陰口がとても苦手である。何も面白くないのにどうしてこの人たちはこんなに楽しそうに笑っているんだろうと幾度となく思ってきた。


 けれど多くの人はそれを嬉々と話すからもう理解しようとは思っていない。


 何度も言っている通り流れに逆らうのは苦手だ。自分から泳ぐことは無く流れに身を任せるだけ。


 そんな僕が今や音楽を始めようとしているのだから人生何があるか分からない。とはいえ僕が人の陰口を聞くのが苦手な理由は面白くないことともう一つあって。



 僕は人の涙に弱い。



 流れに逆らうのが苦手で極力避ける僕でも僕の大切な人が涙を流しているところを見るとどうしても流れに逆らおうと本能的にしてしまう。それによってなにが変わるとかは基本ないのにどうしても泣いている人をそのまま放っておくのが苦手なんだ。だから陰口の裏に誰か泣いている人がいるかもしれないと思うと軽く怒りさえこみあげてくる。


 なんて、他人に対して感情移入しすぎるとしんどいのは自分だってことも知っている。それでも他人の幸せを願ったりしてしまうのはどこかお節介な性格があるのかもしれない。


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