第3話 勝者の名は
全然百合カップルイチャコラ出さなくてすまんの!もうじきイチャつかせるから待っててくれたらワシも嬉しい!
―終わるのか…?尊き者に命を救われた恩を返せず今ここで俺は死ぬのか…?糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞が糞がァァァァァ!!!!!!!!!
ブツンッ
「〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓ッ!!!!!!」
「フフフッ…フハハハハハハッ!!!いいぞ!!!そうでなくては面白くない!!!」
悦び!!!誇り!!!その感情の奔流こそが現在のベルゼントスの力の源泉ッ!!!ならばこの男の源泉とはッ!?
「〓〓ッ!」
「うごぉあ!なかなか重いぞ今のは!!!」
「〓〓〓〓!!!」
男の助走が大地を穿ちッ!肉の鎧を打ちのめすッ!!!!
がっ!!!ベルゼントスも魔王ッ!!!!歪な腕を掴んで止めるッ!!!!
「それでこそ!!!この姿になった甲斐が有るというものよッ!肩の1つや2つくれてやる!!!再び死ぬがよいッ!!!!」
「〓〓〓〓〓〓〓〓〓ッ!!!!!!!!!!!!!」
ベルゼントスの白き螺旋の双塔が男の胸を穿つッ!!!!がっ!
ベギン!!!
「ぐぉぉお!!!我が牙が!!!」
男のおぞましき肉体だからこそ出来る芸当!!!牙が刺さったままだろうがその男の怒りは止まらないッ!!!!ただ恩義を果たすためッ!!!!尊き百合の花園を守るためッ!!!!無作法な介入者を皆殺しにするためッ!!!!男の怒りは地獄を揺らすッ!!!!!!!!!!
「〓ァァ〓〓〓〓ァァッ!!!!!!!!!!」
男の醜悪な双腕がベルゼントスの心臓と肺を貫く!!!
「ボバァァッ…!!!ここまでか…だが悔いはない!!!タダでは死なんからなァ!!!」
もはやベルゼントスの死は確定事項!!!しかし流石は族長!!!部下のため男を道連れにせんと命を溶かすッ!!!!
「〓〓〓〓ゥグァ〓〓〓ァ!!!」
ベルゼントスの足掻きは男の片腕を吹き飛ばしたッ!…がッ!既にベルゼントスの灯火は消えた…ッ!
「〓〓〓ォォォオオ!!!」
高らかに咆哮を!守護を!勝利を!誇りを!山脈を揺らす産声を今彼は上げたのだッ!
リチャード銀山中腹 ■■■■■、ベルゼントス死亡地点まで2km
ォォオオ
「…なんですの今の咆哮は…」
「それにさっきまでの地響き…あの人は大丈夫なの…?」
彼らの死闘の直後、彼女達は不穏な感覚を覚える
「今なら引き返せる、それでも行くかい?」
「もちろんですわ!危険なら尚更行かねばなりませんわ!!!」
「その通り!僕たちはあの人の名前も知らずに見殺しにするなんて嫌です!」
「ごめんね、失礼な質問だったね。それでは今のうちに行こうかッ!」
「「はいっ!」」
転生管轄領域
「今じゃッ!!!!回収するぞ!!!」
「ええ、彼女ら3人が来る前に済ませましょう。」
『リィンカーネーションスイーパー!!!』
頃合を見計らっていた女神マテリエルと付き人エウォルスキーが専用の魔導具に魔力を流し込む、すると満身創痍であった男が吸い込まれてきた。
「うぐぅ…痛てぇ……意識あるままだと怖いんだなコレ……」
「すまんのっ!地上から天界に即座に移すなはコレしか回収手段が無くての!お詫びにワシの胸でも揉め、ほれほれ〜」
「コホンッ」
「おっと、その前にちょっと説明せねばな。ジジイ!アレまだあったかの?」
「もちろんでございます。」
「…なんですかそりゃ……」
「流石に転生させた直後に死なれる訳にはいかんからの、めちゃんこ効く治療薬じゃ!」
「その後で何か欲しい権能があれば融通しましょう。まずはその傷を」
手渡された霊薬を摂取した直後、再び男の歪な腕が生成された。
「はへぇ〜…アレを使う前に腕生やしおった…」
「受肉した精神体みたいなものですし生命力が活性化すれば欠損も些細な問題…という事なのでしょうか…?」
「…すまねぇ、アレって一体」
「ああ、おヌシの身体じゃよ。死んだまま放ったらかしじゃったろ、アレを使って再生しようと思ったんじゃが必要なかったの!」
「……成程…」
「さて、本来貴方には1つ何かしらの権能やら能力やらを与えて産まれ変わってもらうことになっております。しかしいきなり魔王を屠るとあってはあまり破壊的なモノは均衡を保つため与えられないのですが…」
「ああ、別にそれでも良い……!?っです…すみませんねなんかタメ口きいて…」
「いえ、問題ありませんよ」
「おヌシ相当消耗しとるからの、仕方ない事じゃて。んで、何か希望は?」
「………そうだ、俺の姿を見えないようにできますか?彼女らを守りたいが如何せんこの身体では怯えさせてしまう…」
「透明化…しかし強力過ぎますよそれは…」
「うむ…あの膂力で不意打ちとか反則すぎるからの…」
「駄目か…仕方ない…」
「いや、何かしらの制約と誓約を付ければあるいは…」
「おおっ!ジジイでかした!!!どうじゃ?なんかいい塩梅のやつあるかの?ん?ん?」
「俺からいいですかね…?」
「おっ、なんじゃ言うてみい」
「彼女らに敵意を持つ者のみに見える肉体とか、彼女らに味方するモノを傷つければその傷を負う…とか」
「成程…では計算を……よし!それなら問題ありません、ではコレを」
「…能力も薬か…んじゃいただきま「ストーップ!!!今飲む奴があるかっ!ワシらにも見えなくなるんじゃぞ!行ってからにせい!」
「いえ別にコレ発動タイプの配合ですし大丈夫ですからね!?」
「んあ!?そーなの!?早とちりしちゃった…コホンッ!飲んでよいぞ!」
「で、では改めて」
ドクンッ!!!「キターァァ!!!」
「ちょっと使ってみてください」
「では」
男が丹田辺りに力を込めると、彼は四角い粒子のように消えていった
「おほー!いい感じに消えとるの!」
「っと、コレ別に使って疲れるわけじゃないのか…」
四角い粒子が現れ中から男が再び姿を現した
「ええ、権能や能力はいわば身体機能のように使えるコンセプトでつけておりますので、負担はほとんど感じないはずです。」
「いやぁ…ありがとうございます!これで2人に恩が返せるってモンですよ!」
「しておヌシ、どこまで彼女らを守るつもりかの?」
「ん〜まあ二人ともが死ぬまでですかねぇ」
「あ"?折角の第二の生を?丸ごと?他人に?アンタふざけてんの!?」
「いいや本気だね!そもそも俺は自分の名すらわからず死にかけた所を彼女達に救われたのだ!だから恩人が天寿を全うするまで守るべきだと感じた!!そして2人の友愛がめちゃくちゃ尊い!!!」
「…いやいやちょっ待ってよ…っ待つのじゃ…突っ込みたい所はあるがまずおヌシ名すらわからんとは…?確かに名前聞いてなかったが…」
「アレは1ヶ月前だったか…俺は気がついたら腹を空かせて倒れていた…しかもいわゆる記憶喪失だったか?そんな時彼女らが通りかかってな、食料を置いていってくれたのだ。落ち着いたあとで、着てた無駄に重い鎧も兜も売り払ってそれで色々情報を集めて生活していたんだ。すると三日前に彼女らの情報を掴んでな、謝礼を渡そうとしていた矢先にオークに襲われていて、そこを助けようとして一度死んで蘇ったワケだ。…っとすみませんね度々タメ口に…」
「いやまぁワシも切れちまったしお互い様じゃよ、まあ別にタメ口でもいいんじゃがの、めんどくさいし。」




