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頷きもせず黙ったままの由莉の頭に小川がそっと手を乗せた。しばらく小川に身を委ねていた由莉は、そのまま何も言わずに立ち上がると、そっと頭から小川の手を剥がし小川をベンチに残したままその場を離れた。
「で、今の俺の慰め方どうだった? 」
由莉がいなくなったのを確認すると、小川は自動販売機の裏側で息を潜めて、二人の会話をずっと盗み聞きていた人物に話しかけた。
「いつから俺がいることに気づいてたんだ」
恨めしそうに小川を見ながら高野がのそのそと表に出てきた。
「最初からかな? 」
普段堂々としている高野にしては珍しく気まずそうな表情をしているのが可笑しくて、こみ上げてくる笑いを堪えきれないといった様子で、緩む口元を手で覆い隠しながら答えた。




