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特殊薬物部隊SDT  作者: 山下 はじめ
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「痛い、痛い。もうギブっ」

両手両足をジタバタさせる由莉を高野が力を強める。そこへ帰ったはずの木田がパタパタと早足で戻ってきた。木田に気を取られ高野の力が弱まったので、ここぞとばかりに腕を払いのけた。すると、怪訝そうな顔をしつつも高野が木田に視線を移す。

「紹介し忘れちゃったって思って急いで戻ったんだけど、もう仲良くなっちゃったのかしら?彼は新しくJACK2の舞台演出を担当する小川さんよ」

「小川さん……」



木田が連れてきたのはSDTのメンバーである小川だった。武田からもなにも指示がなく、なにも知らなかった二人はあんぐりと口を開いたまま

「お二方とも、よろしくお願いします。あの……木田さん、少しお話が」

「じゃあ向こうで話しましょうか」

木田とは自然に接し、水木と高野の二人には知り合いだとは思えないほど他人行儀な様子が様になっている。ごくごく自然な演技だ。



「早速木田さんの捜査を始めてますね。さすが小川さん」

「小川のこと買いかぶりすぎじゃないのか?あんなおっさんどこがいいんだか」

由莉が小川の演技力に感銘を受けているのが気に入らないのか、小川が何も言わずに捜査に途中参加したのが気にさわるのか、由莉にはさっぱり分からない。



「小川さんのことおっさんって言いましたね?そしたら同期の高野さんもおっさんってことになりますよ? 」

「帰る」

そうぶっきら棒に言うと乱雑に書類を引き出しにしまい立ち上がった高野に

「帰る場所同じなんですから一緒に帰りましょうよ」

由莉は小さく笑って追いかけた。



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