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夜の帳がおりる頃  作者: 神無 乃愛
第二章
15/17

5

前回きり方が悪くて短くなっています。


「何か解決策に近いものを持ってきたと思っていたんですが、残念です」

 そんなものは分かりきったこと、そうトーマスは吐き捨ててきた。

「何のために技術者をそちらに派遣したと思っていらっしゃるんですか? 我々が担当していた頃と何も変わっておりませんよね? 土地が特殊であるが故に、色々障害が起きていることは、あなたが赴任したばかりの頃に説明したはずです」

「トーマス殿」

 アーベル将軍が割って入ってきた。

「貴殿が言うことはもっともだ。しかし、それでは済まされぬ。……これは個人的な情報であるが、半月もしないうちに陛下が粗探しにやって来る。それまでに前回以上の功績を残せねば……」

「研究費節減ですか? ……分かりました。代わりになるものを出しておきますから、もう少し作物だけに力を入れてください。

 あまり言いたくないんですが、あと半年くらいもすればある程度解決してくるかと思います」

 その言葉にゴドフリーは驚いた。

「何年この土壌と関わっていらっしゃるんです? 僕が赴任する前から祖父がやっていたんです。

 既に十年ですよ。やっと根本的な部分が解消されるんです」

「電磁波……か?」

「それは無理ですよ。やっと電磁波に影響されにくいものが試験場から出るはずです」

 その言葉にゴドフリーはほっとした。

「所長、一つ大きな問題を言ってませんよね? 栄養価としては高いんですが、大変癖のある味になってますよ」

 クレールの突っ込みに、ゴドフリーとアーベル将軍は言葉を失った。

「半年後に陛下に献上してみては如何です? きっと喜ばれますよ」

 にやりと笑うトーマスにえもいわれぬ、不安を感じた。



 そして、半年後その作物に名前がついた「ビア」と。


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