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鋼と鼓動 ~機械の体で目覚めた俺が、七つの封印に失くした自分を探す物語~  作者: TAKA


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第50話 「海の支配者、目覚める」

深海の主が沈んだ縦穴を、四人はさらに下っていった。下るほどに水圧は増し、ドームの膜が、みしりと軋む。ノアの本物の心臓が、その圧に抗うように、激しく脈を打った。光すら届かぬ、漆黒の最深部。そこへ、ようやく四人は辿り着いた。


遺構を越え、谷を渡り、主を退けて、ようやく届いた、海の底の、その底。果ての見えぬ巨大な空洞の中央に、何か、途方もなく大きなものの気配が、とぐろを巻いて、静かに眠っていた。ノアの窓が、これまでで最も重々しい赤で、明滅する。「守護者――リヴァイアサン」。


不意に、その気配が、ゆっくりと頭をもたげた。闇の中から浮かび上がってきたのは、遺構の石柱を優に超える太さの胴と、果てが見えぬほど長い体躯。あの港の海蛇が、まるで赤子に思えるほどの、桁外れの威容。海の支配者、リヴァイアサンが、何百年もの眠りから、ついに覚醒する。その双眸が、侵入者たる四人を捉え、深海そのものが、ぴりぴりと震え始めた。長い水底の旅路の果てに、最後の試練が、その巨大な姿を現した。

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