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第47話 「沈黙の遺構」
四人は、テオの光のドームに包まれたまま、沈黙の遺構を、ゆっくりと下っていった。だが、水の中では、思うように動けない。フィーナが顔をしかめる。「剣が、重い……。水って、こんなに振りにくいのね。陸の調子じゃ、戦えないわ」。ノアの脚の疾さも、水の抵抗の前では、その半分も活かせなかった。
不意に、闇の奥から、透き通った触手を無数に持つ魔物が、音もなく襲いかかってきた。ノアは反射的に火球を放とうとして――やめた。ここは水の中だ。代わりに光の刃を走らせると、青白い斬線が水を切り裂き、触手の魔物を両断する。「火は効きにくい。光と、近接でいく」。窓の指示に、ヴェルナが頷き、槍で別の一匹を貫いた。竜人の体だけは、水中でも、淀みなく動いていた。
遺構の壁には、古い竜人族の彫刻が、びっしりと刻まれていた。槍を掲げ、封印を取り囲むように立ち並ぶ、無数の竜人たち。守護の誓いを、石に刻んだものだ。ヴェルナがそれを見上げ、唇を噛む。皆、ここで、力尽きたのだ。その沈んだ静寂の底から、低い、地鳴りに似た音が、ゆっくりと、近づいてきていた。




