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鋼と鼓動 ~機械の体で目覚めた俺が、七つの封印に失くした自分を探す物語~  作者: TAKA


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第43話 「淀みの獣たち」

廃墟の影から這い出してきたのは、黒い瘴気をまとった、異形の獣の群れだった。ヴェルナが舌打ちする。「封印から漏れ出した瘴気が、島の獣を喰らって変えた、成れの果てだ。数が多い。死にたくなければ、固まっていろ!」。言うが早いか、彼女は槍を一閃させ、先頭の一匹を貫いた。フィーナも剣を抜き、その背に並ぶ。


ノアは、取り戻した二つの力を解き放った。脚の疾さで群れの間を駆け抜け、迫る牙を光の刃で薙ぐ。一匹が横合いからヴェルナの死角を突こうとした刹那、ノアは腕の力でその巨体を掴み、そのまま岩壁へと投げ飛ばした。ヴェルナが、わずかに目を見開く。「……人間が、その身一つで、この力か」。


テオの結界が後方を固め、ノアたちとヴェルナが、背中を預け合うように戦う。やがて最後の一匹が地に伏すと、辺りに重い静寂が戻った。ヴェルナは肩で息をしながら、三人を見る目を、ほんの少しだけ、変えていた。だが、すぐに表情を引き締めて、背を向ける。「礼は言わない。私はただ、この島を、荒らされたくないだけだ」。

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