27/77
第27話 「光の活路」
「火が糧になるなら、別の力で削る!」。ノアは火球を捨て、両手に光の魔力を凝らした。放たれた光の刃がイフリートの腕を斬りつけると、炎の巨体が、初めてわずかに怯む。光属性は、確かに通る。だがそれだけでは、この巨体を倒すには足りない。
テオが記憶を手繰り寄せ、声を張った。「文献にあった……イフリートの命は、胸の奥の『核炎』だ! あの、ひときわ白く燃えている一点を断てば、倒せる!」。見れば確かに、燃え盛る胸の中央に、白熱する核が脈打っている。だが、その前には、渦巻く炎の腕が、分厚い壁となって立ちはだかっていた。
「私が道をこじ開ける!」。フィーナが斬り込むが、振り下ろされた炎の拳が、彼女の左肩を掠めた。布が焼け、皮膚が赤黒く爛れ、鋭い痛みに顔が歪む。それでも彼女は退かない。光の刃で援護するノアと、結界で守るテオ。三人は少しずつ、白い核へと近づく道を、炎の中に切り拓いていった。




