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鋼と鼓動 ~機械の体で目覚めた俺が、七つの封印に失くした自分を探す物語~  作者: TAKA


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第15話 「地上の風」

長い階段を上りきり、二人がダンジョンの口から外へ出ると、夕暮れの風が頬を撫でた。ノアは新しく取り戻した腕で、その風を初めて肌に感じる。冷たく、けれど心地よい。鋼だった頃には、決して分からなかった感覚だった。


冒険者ギルドに戻ると、ベヒモス討伐の報告に職員たちは目を丸くした。新人の二人組が、長らく誰も攻略できなかった封印の主を倒したのだ。受付の女性が興奮気味に告げる。「あなたたち、もう噂になってるわよ。それと――次の封印のことで、あなたたちに会いたいって人がいるの」。


フィーナが眉をひそめた。「会いたい人? 誰よ、それ」。職員が指し示した酒場の隅に、フードを目深にかぶった小柄な人影が、静かにこちらを見ていた。その膝の上では、一冊の古びた地図帳が開かれている。


人影がフードを上げる。ノアの窓が、警戒を示すように小さく明滅した。

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