24話:それから二週間ほどが経過した(ミリア視点)
それからさらに二週間程が経過した。
「ミリア。なんだかお前……顔色だいぶ良くなったよな?」
「え? そ、そうですかね?」
貸部屋でジークさんと一緒に朝ご飯を食べていると、ジークさんは私の顔を見ながらそんな事を言ってきた。
「あぁ、そうだよ。最初に出会った頃は真っ青な顔をして悲壮感たっぷりの顔をしてたのに、今はそんなでもないじゃん。それにあの頃は身体もほっそりしてたけど、今はだいぶ健康的な身体になってるしな」
「ふぇっ? そ、それってもしかして私……ふ、太ったという事でしょうか……? ジークさんはもっと細い方が良いと思いますか……?」
「いやそういう事を言いたかった訳じゃねぇよ。今でもお前は十分痩せてるだろ。最初に出会った頃はもっとガリガリだったって言ってるだけだ。そんで今のお前は凄く健康的な身体をしていて良いと思うぞ」
「ほ、本当ですか? ほっ……それなら良かったです。でもそんなに昔と比べて全然違いますか?」
「あぁ、かなり違うと思うぞ。まぁちゃんと毎日飯を食ってるおかげだな。それに昔に比べたら表情もコロコロと変わるようになったし……それも良い心境の変化って事じゃないか?」
「えっ? ひょ、表情がコロコロと変わるって……それは何だかちょっと子供っぽくて恥ずかしいですね……」
「はは、別に良いじゃねぇか。表情がコロコロと変わるのは孤児院にいるガキ共みたいで俺は良いと思うぜ。というか孤児院のガキ共と遊ぶようになってから表情がしっかりと出るようになったんじゃねぇかな?」
「あ、なるほど。確かにそう言われてみれば……」
私はここ最近はほぼ毎日のように孤児院に行って子供達と遊んでいた。
最初の頃はジークさんと一緒に孤児院に行ってたんだけど、でも数回程孤児院を訪れたら院長先生から『ミリアさんもこれからは一人で遊びに来て良いわよ』と言われたんだ。
だから私はジークさんが冒険をしている間に、家事を済ませた後は孤児院に行って子供達と毎日遊んでいたんだ。
そしてそんな孤児院の子供達と遊んでる日々を思い出してみると、確かに子供達と遊ぶようになってから私は素で笑う事が多くなったかもしれない。
「そうですね。毎日しっかりとご飯を食べて、ジークさんと一緒に過ごしてきたり、供達と沢山遊ぶようになったおかげで私にも色々と変化が出てきたのかもしれませんね。この数週間の出来事は貴族だった頃の私は全く経験しなかった事ばかりですし」
「はは、そうだろうな。まぁミリアに良い心境の変化が出て来て良かったな」
「はい。これも全てジークさんがあの時、私を助けてくれたおかげです。本当にありがとうございました」
「いや、俺は別に大した事はしてねぇよ。ま、でも感謝は素直に受け取っておくか。そんで俺へのお礼の代わりとして、これからも孤児院のガキ共と楽しく遊んでやってくれよ」
「はい。もちろんです!」
ジークさんにこれからも子供達と楽しく遊んでやって欲しいと言われたので、私は力強く頷きながらそう言った。
そしてその後も、私はジークさんと一緒に楽しく雑談をしながら朝ごはんを食べていった。
そんな楽しい朝ごはんのひと時が終わってからしばらくして。
「よし。それじゃあ俺、冒険に出かけて来るぞ」
「わかりました。それじゃあ私は家事を済ませたら、いつも通り孤児院に行ってきますね」
「おう。わかった。そんじゃあな」
「はい、お気を付けて!」
―― バタンッ
そう言ってジークさんはいつも通りお仕事である冒険に出かけた。私はそれを見送ってから早速家事を始めていった。家事は私の仕事だからちゃんとやらなきゃね!
そして家事が全部終わったら、またいつも通り孤児院に行って子供達と遊んでいこう。今日は子供達と一緒に何をしようかな?




