21話:帰宅途中にミリアと話していく
ミリアにタピオカミルクが入ったグラスを差し出していくと、急に大きな声を上げていった。それに顔も何だか赤い感じがする。
「どうした? そんな大きな声を出して?」
「え? え? あ、い、いや、そ、その……」
「? あぁ、もしかしてあれか? 他人の口付けたモノを飲むのは嫌な感じか? 俺達は皆そんなの気にせず回し飲みとかしてたんだけど、もしミリアが嫌なようなら無理に渡してすまんかったな」
「あ、い、いえっ! そ、そんな事は決してないですよ! い、嫌じゃないですから! だ、だからその……え、えっと、それじゃあ頂いても良いですかね……?」
「おう。もちろん良いぞ。それじゃあほらよ」
「は、はい。ありがとうございます。そ、それじゃあ早速……」
そう言ってミリアはグラスを受け取り、ストローに口を付けてタピオカミルクをゆっくりと飲み始めていった。
「んく、んく……ぷはっ。う、うん。すっごく美味しいですね……」
「そうだよな。ミリアも美味しいと思ってくれて良かった。でも何でそんな顔を真っ赤にしてるんだよ? 体調でも悪いのか?」
「え……あ、い、いえ、全然大丈夫です! だからお気になさらずに!」
「そ、そうか? まぁミリアがそう言うなら気にしないけど」
「は、はい、大丈夫ですので。んく、んく……」
ミリアは慌てながらそう言ってきた。
まぁミリアの顔は真っ赤だけど元気そうではあるから、これ以上詮索はしないでおいとくか。
◇◇◇◇
タピオカミルクを飲み終わった後、皆で協力してグラスなどの洗い物を済ませていき、その後はまたグラウンドに戻ってガキ共と遊んでいった。
そしてしばらくしたらババアが診療所から帰ってきたので、俺達はババアに軽く挨拶した。
そしたらババアもクソガキ共と同じようにミリアを見て『恋人なの?』と尋ねてきたので、恋人じゃねぇってサクっと否定した。
それなのにババアはニコニコと意味深に笑いながらミリアに色々と聞き出そうとしてたので、これは話が長くなると思って俺は話を切り上げてさっさと帰る事にした。
という事で今は孤児院を出てから自宅に帰る道を歩いている所だ。
「はぁ、全くババアは話がいつも長くて辛い。あ、そうだ。そういえばさっきグラウンドで遊んでた時に思ったんだけど、ミリアはガキ共からかなり懐かれていたよな。人見知りのガキも多いっていうのに、そんなガキ共ともちゃんと仲良くなれてて凄いな」
「い、いえいえ。そんな凄いと言う程ではありませんよ。まぁその、私は昔から妹や弟が欲しいなって思ってたんです……それで孤児院の子達と仲良くなりたいと思って、それで一生懸命全力で皆と遊んでいたってだけの話ですからね」
「ふぅん、ミリアは妹や弟が欲しかったのか。そういえばミリアって上の兄弟とかはいるのか?」
「一回り年が離れた兄と姉が一人ずついます。でも兄は遠くの領地にある軍で働いていますし、姉も他の領地の貴族家に嫁いでいるので、私は幼少の頃から兄姉とは滅多に会う事はありませんでした。ですから私は兄姉と遊んだりした経験が全然無かったので……ですから今日は孤児院の子達と遊べて楽しかったです」
「そうか。まぁもう仕事してたり、他の貴族家に嫁いでたりしてたら兄姉とは会う機会なんてないよな。ま、そういう事ならさ、またいつでも孤児院に遊びに来いよ? そんでまたアイツらと遊んでくれよ」
「……え? 良いんですか? でも私は孤児院の関係者ではありませんよ? それなのにまた遊びに来るなんて、それは孤児院にとって迷惑なんじゃ……」
「あー、まぁ確かにミリアは孤児院の関係者じゃないから一人で来たら問題とかあるのか。まぁでもそういう事なら俺と一緒に来れば良いだろ。ガキ共もミリアとまた遊びたいと思ってるようだし、また時間がある時は一緒に遊びに行こうぜ」
「ほ、本当ですか? ジークさん……はい、ありがとうございます! そ、それじゃあその……良かったらまた一緒に孤児院に遊びに行って貰えますか?」
「あぁ。もちろん良いぜ。それじゃあまた近い内に一緒に遊びに行こうぜ」
「は、はい、わかりました!」
こうしてこれからもミリアと一緒にちょくちょく孤児院に遊びに行くという約束を交わしていった。
まぁ俺は全然孤児院に行きたいとは思ってないんだけど、でもミリアが行きたいっていうんなら仕方ないよな。それじゃあこれからもミリアと一緒に孤児院に遊びに行く事にしよう。
という事で俺達はそれからも孤児院で遊んだ感想を話し合いながら、楽しく帰路に付いていった。




