2.少年編② シルク・ウェーブ①
長くなりそうなので分けました。
書いて保存して無くてスマホが固まり
再試行して全部消えてた時の絶望感
少しずつ書いては保存しようと心に決めた
どのくらい時が経ったのかは
わからないがロッドは目を覚ました
重い瞼が開かない
微かに開いても周りが暗くて
よくわからない
頭と体がくっついているのかすら
わからない位ズキズキ痛む
顔は腫れ上がって他の人が
ロッド本人だと見分けがつかないだろう
腕は縛られて吊るされている
かろうじて足が地面についていた
時折他の場所から咳き込む音が響いて
他にも人がいるらしい
僕は何も情報がないままでも
ここは牢屋なのだと理解した
そしてまた開かない瞼をまた閉じた
廊下の奥から階段を降りる音と共に
話し声が聞こえてきた
だんだん近づいてくる
シ「ああぁ...私の子が...」
ロ「か..母さん...」
金属音がギシっと鳴り
シルクは鉄格子を掴む
守衛は扉を開けてシルクを牢屋の中に
誘導して扉の前に立ち監視している
シルクはロッドの体を摩りながら
気遣っていた
ロッドはコーナーがどうなったのかを
シルクに聞くが今は自分の事を大事にと
答えをはぐらかす
シルクは綺麗な布でロッドの顔を拭くが
自分の息子が置かれた状況に
手が震えて上手くできない
守衛がそろそろ時間だとシルクを促すと
牢屋から外に出るように言った
シ「私がなんとかするから
頑張って待っててね」
シルクが泣くのを我慢しながら話して
いるのを感じてロッドは涙を流した
ロ「ごめんね...母さん...」
再び扉に鍵がかけられ
シルクは守衛に連れられ
ロッドの元を離れた
外の光が少し差し込むように
設計されている牢屋から
光がなくなっていく
夕方になる頃に守衛が発光石と食事を
持って牢屋の扉を開けた
鎖を緩め地面に横たわるロッドに
食事を出した
発光石は壁に架けられて
牢屋内を薄く照らしている
守衛が牢屋から出て行ってあと
牢屋内からは声を殺して泣く声が
響いている
朝の光が少し差し込む中
目の腫れも引いていたのか
周りがかなり見えるようになった
それでもまだ身体中が痛い
階段から人の降りてくる気配がした
シルクが守衛に頭を下げていると
守衛が牢屋の扉開けた
シルクは中に入るとまた守衛に頭を下げた
振り向いたシルクが目を合わせ
笑顔を見せた
ロッドも心配させないように
笑顔で返した
守衛はまた夕方に来る事をシルクに
伝え階段から上がっていった
シルクが言うには今日の夕方まで
一緒にいれるらしい
それからシルクとロッドは
今までの2人の思い出や
将来の夢や彼女やこれからの事
たわいもない話しをずっとしていた
限りある時間に意味を持たせるように
そしてロッドは今回の事件で自分は
もう生き残る事はできないのだと
悟っていた
夕方になると守衛が迎えに来た
シルクはロッドを抱き寄せると
シ「私の息子に生まれてくれて
ありがとう」
ロッドは大粒の涙を流しながら
ロ「ごめんなさい...こんな事になって
僕も母さんの子供で幸せでした...」
シルクはロッドの顔を見つめて
シ「ごめんね...ロッド...」
謝らなでと言わんばかりにロッドは
顔を横に降り否定する
後ろ髪を引かれるように
シルクは出て行った....
.......................................................
シルク・ウェーブ
私は16歳でカトカラ国の兵士になった
父はカトカラに伝わる武道の家系で
将兵にも講習するくらい強かった
小さな頃から父の影響で武道だけでなく
剣術や弓も教えてもらっていたため
若手の下将兵では物足りないくらい
当時は敵無しだった
それから上将兵の推薦で
兵士に志願できる18歳よりも
早く志願でき選抜試験で首席を取り
当時では異例の16歳での
兵士の誕生だった
母は他国の商家の出身でカトカラに
商売の付き添いで来ている時に
父と出会い結婚した
私が兵士になれた事を2人はとても
喜んでくれて私は嬉しかった
メリゴ国との戦争が何年か続き
カト.カトブリチ.カトパマ.が降伏した
私はその頃には武功をあげまくり
将軍まで上り詰めていた
戦況は劣勢だったが遊軍である私は
押されている戦線に向かい
敵を蹴散らした
何度かメリゴ国の異能兵士と戦い
その死体を何度も本国へ持ち帰って
調べてもらった
どうやら
ブロンズ < シルバー < ゴールド
などのランクがありブロンズの兵士には
なんとか勝てるがシルバーになると
私では歯が立たない位強かった
それぐらいメリゴ国の力は強まっており
早急な対応が求められた
カトが降伏した時に母の実家から
故郷へ戻ってくるよう知らせが入り
母に父も連れて行ってほしいと頼んだ
父は戦いたそうだったが
母を私の代わりに守ってほしいと
伝え渋々了承してもらった
しばらくしてカトブリチ.カトパマが
降伏した知らせが届けられた頃に
母の実家の商会からあるものが届いた
中を改めるとそこには
ブレスレットとコインが入っていた
手紙には母の国で開発された
コインの能力を引き出す器具だと記され
使い方が書いてあった
偉人との血縁であればコインが反応して
異能が解放されるらしい
最後にコインに反応が無ければ
他国に取られないよう気をつけてほしい
ワゴン商会に渡すよう促されていた
私は部下だが年上の副将である
ハイターを呼び寄せことの顛末を話した
ハイターは顎を擦る仕草をして
考え込んでいる少し無言な空気感が流れて
ハ「聞かなかった事にします」
シュピーンみたいな音が流れたかと思う
感じでハイターはじゃっ!!みたいな
ウインクしてその場を離れようとした
シ「待て待て待て」
私はハイターを制止して
今後どうするのかを相談した
ハイターはえぇー!めんどくさい!と
天を仰ぐ
2人が色々押し問答の末に
夜中を待って使用してみる事になった
夜中駐屯地を2人で林の奥に進み
誰もいない事を確認してハイターに
ブレスレットとコインを手渡した
ハイターは震えて受け取る
ハ「これを使ったら13年後に死ぬとか
転生してスライムになったりとか
死んでも生き返るループに苦しむとか
......ふぅ....」
シ「意味が分からない事を....」
目が血走ったハイターを私は剣の鞘で
こついた
ブレスレットを手首にはめコインを
手のひらに掴んだハイターは覚悟を決め
コインをブレスレットの窪みにはめて
唱えた
ハ「カモン!◯◯◯◯・◯◯◯」
緊張した私とハイターを他所にシーン
と言う空気感が辺りを包んだ
息を止めていたのかブハッとハイターは
息を吐き地面に倒れた
ハ「助かった....」
ハイターはこのコインとの血縁は
無いらしい
ハイターはニヤっと私を見るや
起き上がり楽しそうに自分に付いてた
ブレスレットを私の手首に付けた
私はまたハイターをこついた
頭を摩りながらコインを
私の手に勢いよく渡してきた
私も覚悟を決めて
コインをブレスレットの窪みに
はめ込んでハイターをチラ見したら
ハイターは顎を摩りながらニヤついている
シ「カモン!◯◯◯◯・◯◯◯」
するとブレスレットから金色の閃光が
私を包み自然と目が閉じられた
とてもとても長い時が経ったような
不思議な感覚だった
目を開けると勝手に涙が流れていた
このコインの想いが私の心に
響いたのだろう
涙を拭いハイターを見ると
ハイターは驚いた顔でこちらを見ている
目が合わない...私を見てはいない
私は瞬時に振り向きざまに剣を構えた
そこには白銀の甲冑をまとった
兵士が空に浮かんでいた
後日私は国の首都カラシャンにて
コインの報告をしたのだが
元老院の中でコインの扱いについて
意見が割れたので1日待機させられた
私が死なない限りコインの異能を
他の者が使えない事を知り
総将軍に判断を任せる事になり
私は総将軍の軍団に合流する為に
馬を走らせた
戦線をハイターに任せてたので
一度合流してから軍団と共に
総将軍が戦っている戦線に向かった
第一軍団である総将軍は重要拠点の
奪還に手こずっており丁度元老院に対して
シルク軍に援軍を要請していた
コインの事は総将軍には伝えられて
いたらしくシルク軍が合流する頃には
拠点の奪還から一時撤退していた
軍議を開く為に上将兵以上の者が
テントに集められた
シルクはハイターと共に
テントに赴いた
ハ「やあやあ皆様お揃いで」
空気の読めないハイターが口を開き
その瞬間1列に並んでいる兵達が
一斉にハイターを睨んだ
シルクはハイターの頭をこつき
膝を付き礼を尽くした
シ「すみません...我が部下が...」
奥に座っている御仁こそ
カトカラ国総将軍ブリーチ
髭が長くて屈強な身体を持っていた
ちなみにシルクを軍に推薦した
当時の上将兵でありハイターの兄だ
ブ「うむ...まぁよい」
部下の手前威厳を出してはいるが
シルクだけは知っていた
裏でこの兄弟はすご〜く仲がいい
休みを合わせて2人で
パフェ巡りをしている事を...
明日の作戦を話し合いながら
シルクの異能の力を確認する事となった
敵軍の中に
ブロンズとシルバーがいるらしく
シルクはコイン持ちを担当する事で
戦況を打破してほしいと伝えられた
ブリーチの号令で攻撃が開始され
軍は拠点に向けて攻勢にでた
遊軍であるシルク軍は森を進み
伏兵に合い敵の斥候を
蹴散らしながら進む
すると森の奥から銅色の閃光が光る
敵軍にブロンズがいるようだが
閃光が光ると居場所がわかってしまうのでシルクはコインを使わず攻め入る
ブロンズを倒しコインを回収し
森を突き進みながら中央を見ると
銀色の閃光が光り
押していたブリーチ軍が押し返されていた
シルクはハイターに軍を託し
後方へ下がり森を抜けた
軍議で決まっていた敵シルバーを
誘き出す作戦が身を結び
敵シルバーはいつのまにか
ブリーチ軍の奥まで進出していた
時期を見てハイターは全軍に支持を出す
狙いは敵シルバーの後方を潰して
包囲する事
ハイターが先頭に立ち森を抜け
軍後方を目指して突撃を開始した
敵の後方部隊がハイターからの
強襲を受けると
判断が早いのか敵シルバーは
退却に入る
敵軍はシルバーを守る為に道を開けて
人壁となりハイター達を止めている
ハイターは敵シルバーを目の前にして
逃してしまうがニヤリと笑い
目の前の兵に槍を指す
10騎程の近衛兵と共に敵シルバーは
ハイター達に包囲されるギリギリで
軍を抜け出せた
シルク軍の後方部隊も逃さないよう
横から攻勢をかけてくる
敵シルバーは2人残る様に告げ
他の者をシルク側に向かい受けさせた
この時敵シルバーの判断は
間違ってはいなかった
自分が生き残れば挽回する機会は
必ずくると確信していたし
それほどコインの力は偉大だった
ただそれは敵の軍にコイン持ちが
いない事が前提だった...
シルク軍の後方部隊は
シルクの近衛兵で構成されていて
敵の近衛兵と互角に渡り合っている
馬を走らせながら敵シルバーが
対峙している近衛兵を見ていると
道がスッと開き
小柄な細身の女性騎士がすり抜けてきた
見に覚えのあるその騎士を
敵シルバーは知っていた
だがブロンズを倒せても
他のシルバーには苦渋をなめてきた事も
話には聞いていたので
特に過剰な反応は無く
残りの2人を当たらせた
ゆっくり時が過ぎゆく様に
馬上の小柄な女性は窪みにコインをはめ
声高らかに唱えた
敵シルバーは名前は聞き取れなかったが
明らかに自分達と同じ動作をする
女性騎士に目が釘付けになる
金色の閃光を纏いこちらに向かってくる
女性騎士に驚きを隠せない敵シルバー
敵シ「ゴ..ゴールドだと...馬鹿な」
現れた異能はシルク軍に
向かって行った近衛兵2人の首を
あっさり切り落とし
こちらに向かって来る
そして自分の首にロングソードが
振り下ろされる時
金属音が首の後ろで鳴った
敵シルバーの異能が剣で受け止めている
敵シ「よくやっ.......」
バシッと言う音と共に
敵シルバーの首が宙を舞う
敵シルバーの意識が後ろの
異能に奪われている間に一気に詰めてきた
シルクに一瞬で首を刈られたのだった
そこからシルクは戦場に現れたメリゴ国の
コイン持ちを根こそぎ殺して廻り
メリゴ軍を震え上がらせた
ブリーチ軍は総崩れのメリゴ軍に
攻勢をかけて拠点を奪還する事に成功
メリゴ国の大将を捉え捕虜とした
後にこの戦でブロンズ5人シルバー2人を
倒したシルクに対して二つ名が付いた
カトカラ側〜カトカラの戦姫〜
メリゴ側〜カトカラの悪魔〜
戦仕舞いの中で軍議が開かれていた
ほとんど被害が出て無い状況で
重要拠点を奪取できた事に
皆満足している
モブ上将兵が口を開いた
モ将「まさに戦神かとも言える活躍だった
敵なんぞ戦々恐々しておった」
すると他の上将兵が
「わしの所なんぞ敵のシルバーに連絡
が入ったのか異能を隠して縮こまって
いつの間にか消えておったわ」
室内にガハハと笑い声が舞う
うむうむと聞いていた
総将軍のブリーチが口を開いた
ブ「カトカラの戦神...いや..姫...
カトカラの戦姫か」
モ将「いい二つ名ですな!」
一同「ガハハハハハ」
シルクとハイターは呆れた感じで
顔を見合った
興奮冷めあらぬ中
今後メリゴ国に奪われた領地を
どのようにして取り返していくか
皆で話し合っていた
それから何ヶ月後
誰も想像していなかった
事が起こってしまった....
お母さんであるシルク・ウェーブは元々イケイケな軍人で凄い人でした。
今後の展開に必要な場面があり
シルクの若き頃を書いています。
早く本編に戻りたいな。




