私も頑張りたいんです
「それにしても本当に、その……パワフルな方でしたわね。アリスさんは」
長い廊下を歩きながらそう振ると、レオはにっこりといつもよりも爽やかさの増した笑顔でこちらを向いた。
「あれはパワフルとかの問題じゃないよ。サラは彼女に関わる必要ないからね。ていうか、関わらないで。汚れる」
「汚れ…っ?!」
「あんな風に僕らが別れる前提で話をするような人と関わって欲しくない。僕はサラを手放すつもりなんてないんだから」
「あ……」
ふっと出てきたとんでもない単語に驚いていると、するりと手を握られる。婚約者とはいえ王宮の、しかもいつ誰に見られるか分からない廊下ですることではないので離すべきだが、ジッとこちらを見つめるレオに私はなにも言えなくなってしまう。
「僕はこれでも他人に対してあまり否定的な事は言わないようにしているけど……あの子はダメ。学園に入ったら将来的にどうしても関わることになると思うけど、正直サラには手を引いてほしい。代わりに僕らが全力で対処するから」
そう懇願するかのようなレオに、私はどうしたものか…と悩む。
レオやアル、ツヴァイが彼女から私を遠ざけようとしているのは暗に私を心配してのことなのが分かるだけに、その心配を足蹴には出来ないし、かと言って3人に任せっぱにするつもりもなくて……。
「ねぇ、レオ。3人が私を心配してくれてることは分かるの。きっと彼女は私たちと同じだし……レオはそれもあって心配してくれるって分かってる。だけど、私は3人に護られて任せっぱなしにはしたくないわ。一緒に頑張りたいの」
多分、みんなも私に対する彼女の視線を知っているからこそ気にかけてくれているのだろうが……それでも護られてばかりは嫌だった。
「困ったらすぐに相談するなり、頼るなりするから……私にも頑張らせて」
そう告げれば、レオは困ったように眉を下げると私の頭をそっと撫でた。
「やっぱりそう言うよね……。サラならきっと、自分が何もしないって選択肢は選ばないって分かってはいるんだ」
「ごめんなさい」
「ううん。そういうところも含めて僕は君が好きだから、それで良いんだ」
素直に謝ると、レオはにっこりと笑いかけてくれる。
先週はおやすみいただきありがとうございます!
まだ落ち着いてないので量が少なめですみません…!




