提案ですが…
「あの……3人とも……」
私が声を発したのは、この状態になって30分程経った頃。
この状態、というのがどういう状態かというと、レオの部屋へとやってきた私達は三人がけのソファーの真ん中に私、右にレオ。左にツヴァイ。そして真後ろにアルと、広い部屋の中で密集していた。
「なーに? サラ」
「なんでこんな広い部屋で密集してるの……?」
「気にしないで。ちょっとした口直しだから」
口直しって、なにが……?
そう思うも聞くのが怖くてまた黙り込んでしまう。
多分、アリスさんの事よね……。あれからずっと3人はピリピリして、アリスさんの「ア」の字でも口にしようものなら3人とも目が怖くなるのだもの……。
でもまあ、確かにあんな感じで四六時中来られたらピリピリもするのかもしれない。私になにか出来れば良いんだけど……
「あ」
「あ? アがどうしたの、サラ」
「えっと、ちょっと思いついたことがあって……」
一瞬でピリッとしたレオに、私は慌てて手を振る。
「その、3人とも王宮にいて大変ならアリ……彼女が移るまでうちに来ませんか?」
「え、サラの家に?」
「ええ。流石に遠出は出来ないので……お泊り会、みたいな感じでうちに来るのはどうかしら。もちろん、父と国王陛下に許可は取らねばならないですが…」
一応、私とレオは婚約者だし問題はないはず……それにアルは護衛だし、ツヴァイもレオの弟として来る分には数日くらい大丈夫だろう。
これがまったく縁のない家だと問題だが、婚約者なのだ。なんとか出来る…と思う。
「とりあえず表向きには交流会…みたいな感じで退避しても良いんじゃないかしら」
そう提案してみると、3人はぱちくりと目を瞬かせて顔を見合わせた。
「そりゃ、そうしてくれるなら有り難いけど…」
「いや、良い案かもしれない。父上に掛け合ってみよう。サラのご家族には迷惑をかけちゃうかもしれないけど…」
「それは構いませんわ。お三方が少しでもゆっくり過ごせるならうちの家族も喜んで協力してくれると思うから」
それにこのまま3人を置いて1人だけ家に帰るのも心苦しいし…。
「そうと決まれば、私は父に了承を得て来ますわ。今の時間なら王宮にいると思うので…」
お父様は宰相補佐として仕事をしているから、今なら王宮で仕事をしているはず…。許可だけならすぐに取りに行けるから今から向かっても問題ないだろう。
「そうしたら、ツヴァイとアルに父上の元に向かってもらおうかな。サラをひとりで行かせてあの子に絡まれるのも嫌だし…」
「そうだな。兄さんが付いてるのが一番安全かもしれないし」
「では、我々は国王陛下の元へ行ってきます」
「ええ。じゃあ1時間後にまたここで落ち合いましょう」
そう言って私達はふた手に別れる事にし、私とレオは廊下を歩き始めた。
すみません、引っ越しがあり今週短いです。
また、来週は更新間に合わなかったら申し訳ありません。




