クエスト89 ドラゴンルームとは?
ドラゴンルームが作られた背景には、低迷する人間の戦闘力を上昇させるという狙いもあった。
ところがそう言った狙いとは逆に、ドラゴンルームは、いつしか人間の手には負えない不落のダンジョン、クリア不可能なダンジョンとして名を馳せる事になる。
100フロア以上あるのではないかとか、褒美の宝剣フィラオーロや最強呪文バダンティクロス等ないなど、デマゴークが出回った事もあったが、これらのデマゴークは嘘であることが、ドラゴンルームを作った関係者の話から分かっている。
ドラゴンルームには、1フロア毎にエリアボスがいる。このエリアボスを倒さない事には先に進めず、階が下になるにつれ、強力になっていく。更に、10フロア毎に現れるカテゴリーボスも、倒さなくてはならない。そして、最難関のラストボスを倒して、ドラゴンルーム制覇となる。エリア、カテゴリー、ラストボスと一番消耗している時に最強の刺客が挑戦者を待つ。
それを知ってもルーザックは、微動だにしなかった。むしろ、クリアしてやるぞという闘志がテラノーマの様に燃え上がっていた。誰もクリアしたことの無いダンジョンなら、自分が歴史を変えてやる。ドラゴンルームには、年間1000人を越える挑戦者が挑んでいるが、平均到達率は30%(30階)にも満たない。一番深く行った挑戦者でさえ48階と、半分にも満たない。
ルーザックはとりあえず半分の50階を目標に定めて挑戦をスタートさせる事にした。ドラゴンルームをクリアするためには、テントや食料や水といった生活必需品が欠かせない。ルーザックは、ドラゴンルーム制覇を10日で成し遂げようとしていた為、とりあえず、2週間分(14日分)の食料と水と簡易テントをリュックサックにぶちこんで何とかこの大荷物を背負いドラゴンルーム入り口に辿り着いた。
ルーザックにとっては一人旅として、経験した事の無い、未知の領域に入る所だ。はっきり言ってクリア出来るかどうかは分からない。しかしそれでも、世界を平和にするためには挑むべきものであった事は確かである。




