クエスト88 いざドラゴンルームへ
ルーザックは、何処に向かおうとしていたのか?それは、ドラゴンルームである。バラムーア王国にあるダンジョン風の人工的地下迷宮である。
100フロアあるドラゴンルームは、最下層の地下100階まで到達してバレミト(洞窟や迷宮脱出用呪文)で帰って来る可能性がなんと0.001%以下にも満たないと言われている。
その複雑さから歴代の猛者達も途中棄権しているこのドラゴンルーム。そのお目当ては最下層にあると言われている宝剣フィラオーロ(魔導士装備可)と最強呪文バダンティクロスの呪文契約書を手に入れる事である。
しかし、現実にこれらの褒美を持って地上に帰って来た人間は皆無であるという。
「兄ちゃん、ドラゴンルームに行くのかい?」
「はい。地上最難関の地下迷宮ですから。」
「ただでは帰ってこれないぞ。下手をすれば死ぬぞ?」
「その覚悟は出来ています。」
「そうか。なら行くと良い。帰って来たら教えてくれ。申し遅れたが俺はドラゴンルームの管理人のディザーグという。俺も見たことのない宝剣フィラオーロと最強呪文バダンティクロスを見せてくれ。まだ1回も見ていないんだ。」
「分かりました。では行ってきます。」
ドラゴンルームは到達した階層に応じてランクがある。1~10階がノーマルドラゴン。11~20階がイエロードラゴン。21~30階がブルードラゴン。31~40階がレッドドラゴン。41~50階がホワイトドラゴン。51~60階がブラックドラゴン。61~70階がプラチナドラゴン。71階~80階がブロンズドラゴン。81~90階がシルバードラゴン。91~100階がゴールドドラゴン。
そして、100階まで到達した者にはマスタードラゴンの称号が与えられる。挑戦者のほとんどが50階以前でリタイアしてしまうという。ルーザックの実力を図るには絶好の場所である。
ドラゴンルームが作られた理由は実に面白い。対ビーストを想定して作られたはずなのに、いつの間にか想定しうるビーストの実力を越えた難攻不落の人工迷宮となってしまったのだ。
ルーザックはいつか挑戦したいと常々思っていたが、まさかこの段階で挑戦する事になるとは夢にも思っていなかった。さぁ、ドラゴンルームは、目の前だ。いざドラゴンルームへ。ルーザックの最大の試練はまだ幕をあけたばかりである。




