クエスト86 ピルティン達との別離
ピルティン、マルゲラ、スーゲルとの別行動を決めた、ルーザックは細やかではあるが一時別離をするために仲間達が送別会をしてくれる事になった。
結局、ピルティン達とルーザックが別行動をとることに、関してパーティー内部から異論は出なかった。
「ルーザック?で、いつ戻って来るの?世界平和は待った無しだぜ?」
「そうね。バルガスを倒すなら早い方が良いわね。」
「そんなに焦ることはないさ。どうせ、ルーザック無しじゃあ俺達に勝ち目は無いんだし。」
すると、ルーザックが答える。
「す、すぐ戻ってきますよ。恐らく数ヶ月以内には戻ってこれると思います。」
と、誤魔化したが、ルーザックが魔法力を上げる為に何をしようとしているのか、パーティーの誰一人知らない。唯一ルーザックだけが、過酷な未来予想図を心に描いている。正直、不安が無いと言えば嘘になる。選ぶ嘘等残っていない。自分が嫌になるくらい考えた上での別離である。
ルーザックとしては、この決断は大きい重みのあるものであった。後にこの決断が大きく活かされる日が来る。今はまだ知るよしもなかった。
ルーザックにとっては、ピルティンも、スーゲルも、マルゲラも付き合いこそ短いが、大切な仲間である事に変わりはない。
ルーザックにとって、グドルフ師匠以上の濃密な人間関係は築けないと思っていたが、3人に出会ってその考えは、変わった。彼等は、自分を必要としてくれている。でなきゃ、こんな宴の席にノコノコ参加したりしない。ルーザックは嬉かった。
勿論、これから越えて行かねばならない試練の大きさを考えると、怖じ気づく事もあったが、ルーザックは、今守るべき未来と、大切な仲間の為に自分を極限まで追い込む道に進もうとしていた。
この道を選んだのは他の誰でもない、自分である。苦しいから逃げる道もある。その楽な道を捨て、立ち向かうのも自分だ。誰に強制されたわけでもない。ルーザックは酒を飲みながら、一人の人間として成長する事を欲していた。




