クエスト63 高みを目指して
グドルフ師匠は、ルーザックのテラノーマによって昇天した。グドルフは弟子の成長を感じながら死んでいけたから、良かったかもしれないが、残されたルーザックは複雑だった。
しかし、ここで立ち止まっている訳にはいかない。そんな無様な姿をグドルフ師匠は、絶対に望まないし、世界の為にもならない。とりあえず前を向いて、高みを目指す事にした。
グドルフ師匠の残した最期の手紙にはこうあった。
「ルーザックよ。お主がこの手紙を読んでいるという事は、ワシはもうこの世にはいないはずじゃ。お主との日々は本当に充実していた。弟子など、設けるつもりはなかったワシも、死が近付くと、愛弟子の一人も欲しくなった。お主に伝えたい事はほぼ全て伝えたつもりじゃ。お主は弱腰にならず懸命に付いてきてくれた。老兵の道楽に付き合ってくれてありがとう。本当に感謝している。さて、お主は今これから何をすれば良いか迷っている事じゃろう。わずかなヒントになるか分からないが、お主が目指す道を示そう。3人の選ばれし精鋭を探せ。この3人の力を合わせて大魔王バルガスを倒すのじゃ。ワシの若い時のチャレンジは失敗に終わった。ワシは駄目だったが今のお主なら、倒せると信じている。必ずその3人の選ばれし精鋭には出会えるはずじゃ。さて、ワシが後継者を作ったのは、道楽もあったが別の目的があった事を伝えておく。ある男との約束を守るため、必死になってルーザックを育てあげた。その真相を知るのは、恐らくまだ先だろう。ルーザックよ。御前のいるパーティーなら必ず世界平和を達成出来ると信じている。おこるな。いばるな。あきらめるな。くさるな。まけるな。→おいあくま。これをモットーに魔法使いとして、高みを目指してほしい。」
グドルフの手紙にはそれしか書かれていなかった。ルーザックの心を撃つものであったが、3人の選ばれし精鋭を今後の目標に掲げた。悟りの書はもうあきらめた。おいあくまに反するが、悟りの書を探さなくても、もう魔導士というjobで事は足りていた。世界の平和を成し遂げるという事が今後の道標なのだとしたら、それは世界一の大魔導士になる事にもつながる。だが、ルーザックは道を選んでいる余裕はない。
ルーザックは元点に回帰するため、コルティス村に帰省する事にした。原点に回帰すれば何か余計な事は考えなくて済むと考えたからだ。




