クエスト58 シルバー・オブ・マジシャン
10人切りを史上二人目として達成したルーザックには、シルバー・オブ・マジシャンの称号がリーバルク帝国から与えられた。
これは、史上初めて10人切りを達成したモモドア・クロムハープが、シルバー・ナイトオブ・ソードの称号を与えられて以来の快挙だった。
この肩書きで、ルーザックの知名度は爆発的に上昇していくことになる。世界で只一人のシルバー・オブ・マジシャンを証明するシルバー・カードがルーザックに手渡された。このカードを提示すれば、アイテム購入や宿泊費が20%オフになるという。長い目で見れば、副賞の1000万スターよりも価値があるものと言える。
シルバー・カードの存在感が増すのは、もう少し先の事である。この世界において、称号というモノは思うよりも影響が有るもので、あると無いとでは、天と地程違う。
シルバー・オブ・マジシャンというと、一見ゴールドじゃないのかぁ(泣)なんて思ったりもするが、そうではない。言ってみれば、称号はブランドものの、カバンや財布と同じようなもので、その肩書きがあるだけで、自慢出来てしまうものなのである。
このように肩書きを持つ者をパネリストと呼ぶ。パネリストは、世界の総人口の約1%にも満たないと言われ、社会の様々な影響力をもたらす存在している。
パネリストと只の人間では、意味が全く異なって来る。ルーザックも、パネリストとなった以上は、世界に影響力のある人間になった訳である。
剣士や戦士のパネリストが大多数を占める中で、数少ない魔導士のパネリストとして、今後活躍して行く。もちろん、本人にはその様な自覚はない。ネーミングセンスないな、なんて愚痴っているくらいであるから。
それから数日、10人切りを達成したルーザックはリーバルク帝国で休養した。流石に精神力や、体力を消耗した。それを回復せずには先に進めない。
ルーザックは、成長途上であるが、少しばかりの休息が必要だった。ありがたい事に、リーバルク帝国将軍キッドマンの計らいで滞在費は全てリーバルク帝国が負担する事になった。その間、ルーザックは今後やるべき事を整理しなければならなかった。




