クエスト57 10人目の試練
10人目はイーグロンズラー隊長だ。観衆全員が、ルーザックの活躍に目を輝かせると共に、観衆も初見のイーグロンズラー隊長が、どの程度の実力なのか、興味深い所だった。
「キンドル?どういうことだ?俺は闘わない契約のはずだが?」
「これは予想外の事態ですね。フォー・キング・オブ・コールが総崩れとは情けない。私が出てもいいですが、それでは高額な契約をイーグロンズラー隊長とした意味がありません。醜態をさらすのか、命を捨てるのか、貴方次第ですよ。」
「盗みは得意だが闘いは苦手だ。死なない程度に闘って降参しよう。」
「そんな事をすれば私が隊長を殺しますよ。」
「あ~あ、もう。仕方ねぇな行ってくるよ。」
イーグロンズラー隊長は、盗みは得意だが戦闘は不得手であり、戦闘は全く出来ない。キンドル支配人のうかつさが出た。他人に任せるよりも、コール・リプレイスの為を思うのならば、イーグロンズラー隊長を置いたのは失敗だった。
ルーザックとの闘いは一方的なものだった。テラノーマ5発でKOという情けなさだった。
「新技を使うまでもなかったか。まぁ、これで、コール・リプレイス10人切りを達成だ。」
ルーザックは、史上二人目の10人切りを達成し、賞金1000万スターを手にした。手応えはあった。決して楽な闘いはなかったし、成長も感じられた。だが、自分の思う世界最強とは、程遠く感じられたのも、事実である。自分が世界最強の魔導士に成るためには、もっと厳しい場所で、修練を積む必要性を感じていた。
その高みに近付くには、何をすべきか、何が課題なのかを1から知る必要があった。
「支配人すまん‼」
「最初から期待してなかったんで良いですよ。しかしね、民衆にイーグロンズラー隊長の実力が知られてしまったのでは、もうお役後免ですね。」ドス、と刃を一突き。キンドル支配人はイーグロンズラーを殺した。
「あ~あ。そこまでやらなくても。」
「10人目が俺だったら、ルーザックごときの若僧に、コール・リプレイスを制覇させる事はなかった。」
今の自分には、誰かの為に。という意識が、欠けている。まぁ、仲間がいないのだから仕方が無いが、新たな可能性を見出だす為には、新たな世界と分野に挑戦しなければ、新しい可能性のきっかけを掴む事は出来ない。




