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村一番のアホが大賢者に弟子入りして伝説のダンジョンで修練して腕あげて魔王を倒しちゃう大魔導士の話  作者: 佐久間五十六


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クエスト50 3人目の試練

 3人目は、アールロットという武道家であった。武道家は、戦士と違ってすはやさを持っている。

 だから先ずはそのすはやさを封じる補助系呪文オソオソを使った。これが効果適面だった。だが、まだ武道家の腕力は健在である。

 それを封じるのが、ボヤーヤという補助系呪文である。ボヤーヤは敵の攻撃が、当たりにくくなる呪文である。この二つの補助系呪文を併用した事により、ルーザックは有意に立ち、一気に試合を決めた。

 相手の特徴を抑えて弱点をつく。というのは、戦闘の鉄則であり、王道であった。

 「相手をよく分析して、どんな呪文がどんな時に必要なのかを見極めるのは、大事な事である。無闇やたらに魔法を放つというのは、あまり建設的な方法ではない。呪文にも適材適所はある。それを心がける必要がある。」

 徐々に対戦相手のレベルは上がってきているが、ルーザックはここまで、冷静かつ正確に対処している。文句の付け所のない3連勝だった。

 しかし、不安はつきない。生まれてこの方自分と同レベル以上の人間と本気戦闘(ガチバトル)をした事が無いからだ。ルーザックにとってそれは見えないプレッシャーだった。

 グドルフの狙いもそこにあった。人間の実力が一番発揮されるのは、同等かそれ以上レベルの時である。グドルフの狙いはルーザックの底力を上げて、自分の本当の実力を知らしめる事だった。

 口にする事はなかったが、グドルフには、ルーザックを井の中の蛙にしたくないという想いがあった。魔導士として、一皮も二皮もむける為には自分より弱い相手とばかり戦っていても、皮はむけない。

 むしろ背水の陣で戦う位の覚悟を決めて同レベル以上の相手を倒すという姿勢が大切であった。ルーザックに今一番足りないのはその部分であり、ルーザック自身が気付いている事であった。ならば、何がなんでも10人抜きを達成せねばなるまい。

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