クエスト4 神父様
身近な存在の呪文使いと言えば、やはり教会の僧侶のワロザキ神父しかいないだろう。
少々の御布施を支払えば、解毒や、麻痺や、時には死んだ者をよみがえらす(ザオレイズ)で生き返らして見せる。他にもワロザキ神父は、ナギ系の攻撃系呪文と、幾つかの補助系呪文と、トイミやべトイミといった回復系呪文を修得している。
実際にワロザキ神父が、呪文を使っている所を見たのは、ほんの数回だが、口だけの実力では無さそうだ。
しかし、ワロザキ神父に言わせてみれば、町や村で、教会を開いている者ならば、持っていて当たり前のスキルだという。それが無ければ、神父として商売にならないという。
残念ながら、ルーザックの目指すような呪文のspecialistとは、少しかけ離れているが、これはこれで、呪文を使った社会貢献である。
ワロザキ神父には、小さい頃から世話になっていることもあり、色々と為になる事を聞けた。
しかも、神父は回復系の基礎的呪文である「トイミ」の契約魔方陣を出してくれた。これで、少しの傷なら自分で治せる様になった。
そして、ワロザキ神父はぜひともルーザックが話を聞いておいた方が良いという人物である、町の長老イイダスを紹介してくれた。
イイダスは、もう80歳を越えている大ベテランである。ハッキリ言ってしまえば、「ジジイ」である。若かりし頃から村の危機を救って来た村の魔法戦士であったというが、既に現役を退いた今となっては、その実力は未知数だ。
だが、残念ながらコルティス村にはイイダス以上の魔法使いはいない。何となく会うのが嫌な感じもしたが、少し我慢をすることで、沢山の情報を得られるのならば、安いものである。
ワロザキ神父曰く、自分が神父になれたのは、イイダスの御導きがあったからだという。
こんな小さな村で、多くの人間に影響を与えて来たイイダスという人物が、どんな人間なのか、興味をそそられてきた。
その一方で、コルティス村だけで得られる情報は少なかった。一般の農民や漁民では、得られる情報はたかが知れている。そこから、小さな情報の種を集めて、大きな大樹にしていく事は大変な作業であった。
しかし、それを地道にしなければ魔法使いとしての大成功もなかったのである。




