クエスト25 基礎が大切
「魔法も何事も基礎が大切なのじゃ。これは何度でも言うぞ。基礎をおろそかにしては、魔法使いとして、大成するのは難しい。では、魔法の基礎とは何か?ズバリ集中力である。魔法の数は、契約した数だけ比例して増えるが、魔法を沢山使える人間が優秀なのかと言われれば、そうとも言えない。言って見れば、呪文の数だけ増やせば良いというものではないと言える。魔法の質(消費GP、威力、詠唱時間)という面において、取得したばかりの魔法は、低レベルであり、これを高水準に持って行くのが、集中力なのである。それは主に、瞑想によって鍛練可能である。瞑想に費やした時間の分だけ、そっくりそのまま、魔法の質として、還元されていく。量より質とは良く言ったもので、魔法もそういった要素を多く含んでいるのじゃ。」
グドルフは、魔法の基礎基本の瞑想の重要性について語っている。
ルーザックは、必死でノートをとっている。忘れないように。
「ここまでは大丈夫だな?」
「はい、大丈夫です。」
「量より質なのだぞ。呪文は契約さえしてしまえば、誰でも使える。しかしながら、コンセントレーションを修得している者とそうでない者では、呪文のクオリティが全く異なる。例えばだ。コンセントレーションが1しかない魔法使いのディラと、コンセントレーションを100マスターしている、魔法使いのディラでは、後者の方が高精度なディラを放てる事になる。ディラと、デディラドンくらいの差がある。いや、それ以上かもしれない。」
ルーザックがしたことのない瞑想とはどうやるのか、勇気を出して聞いてみた。
「あのぉ、瞑想ってどうやるんですか?」
「心配するな。この一度きりの座学が終わったら教えてやる。そう難しいものではない。」
グドルフは、ルーザックに瞑想を時間があればするように説いた。そうやって、呪文のクオリティを上げるのが狙いだ。高い事で困る事はなくても、低ければ壁にぶつかるだろう。ルーザックにとっては、目から鱗、流石は世界一の大賢者である。
「いいか。一度しかやらないから良く見ておくんだぞ。」
「はい!」
「うーーん。」
するとグドルフの周辺に青いリングのようなものが現れた。
「こ、これですか?」
「作用。ワシのレベルにまでなると、あの青い魔方陣が出てくる。さ、今度はルーザックの番じゃ。やってみろ。」
「はい!うーーん。」
しかし、ルーザックの周りには何も現れない。しかし、ルーザックの頭上からは、黄色いオーラが出ている。
「ほう、1度目にしては上出来じゃ。イエローライツが出るとは!これは磨けばワシを上回るかもしれないな。」
「とにかく余計な雑念を入れず、無心になって集中する事がポイントじゃ。」
余計な雑念があれば、グドルフの賢者のステッキがルーザックの脳天にぶちこまれる。瞑想という基礎トレーニングさえ、グドルフの厳しいチェックが光っていた。




