クエスト17 進むべき道
約束されていた、10個の呪文の契約は終わった。(ドーラ、ドレミト、ディオ、ダャド、ナギ、デラ、デトイミ、デディラマ、チアリー、チアリク以上10個)
あとは、3年間アルテミーラの召し使いを続ければ、彼との契約は終了する事になる。この先をどうしていくか、アルテミーラ自身もルーザックの事が心配になった。
「お前が、俺の元に来たのは5年前。あと3年いたいのは、国境の年齢制限の為だろ?」
「そうですね。18歳以上にならなければ、エルギノティオ城下町より先には行けませんから。」
アルテミーラはこう切り出した。
「旅の目的も決めずに行動すると、すぐここに逆戻りだぞ。何でも良いって訳じゃない。」
「そうですね。とりあえず、悟りの書を手に入れるという大目標はありますけど。」
「まさか、お前賢者になりたいのか?」
「手っ取り早く言えばそうなりますが、何か問題でも?」
「賢者になってどうする?まさか、勇者の一行に加わるとでも言うのか?」
「それはまだ何とも言えませんし、勇者がいるのかも分かりませんよ。ただ、進むべき道を進むだけです。」
「俺としては、それをとがめる事は出来ないがな。」
アルテミーラとしては、ルーザックの事が心配だった。これだけの逸材をただの賢者にさせるのは、世の中の為ではない、とアルテミーラは思っていた。優良なマジシャンに弟子入りするのも、良いかもしれない。いずれにしても、アルテミーラは、ルーザックを魔法エリートにしたかった。しかし、それを叶えてあげられるだけの力がアルテミーラ自身に無いことは、教わった魔法のクオリティから見ても明らかである。
「ルーザック、お前との付き合いは、8年で終わりかもしれないが、お前は、この世界を平和に出来る力を持っている。だから俺は、どんな道にお前が進もうとも、俺はお前の味方だ。それだけは、忘れるな。」
「ありがとうございます。きっと期待に応えられるように、頑張ります。」
ルーザックが、アルテミーラの元を離れる時が着々と迫っている事は確かだった。アルテミーラとしては、もう教えてやれる事はなくなった。このまま、召し使いとしてのルーザックがいなくなってしまうのは、何でも屋稼業としても、凄い痛手だが、そうはいっても、赤の他人。であるから仕方の無い事だろう。




