クエスト13 現実
ルーザックは、直ぐに厳しい現実に、ぶつかり合う事となった。
エルギノティオ城より先のエリアに進むためには、18歳以上でなければ許可されないというモノだった。
現在10才のルーザックは、後8年も待たなければならない。
ルーザックは、歯がゆかったが、これは新たな魔法を覚える良い機会だとプラスにとらえた。
しかしながら、コルティス村に戻っても、ワロザキ神父以上の魔法使いはいない。となると、このエルギノティオ城下町で、ワロザキ神父以上の魔法使いを見つけなければならない。確かに、「トイミ」と「ディラ」しか使えない今の実力のルーザックでは、年齢制限を誤魔化しても、その先にいるビーストには到底敵わない。
とりあえず、拠点はこのエルギノティオ城下町にする事にした。そして、本格的に目的とする魔法使いを探す事にした。しかし、何の手懸かりもない為、捜索は難航した。見知らぬ土地で10才の少年に出来ることなど、限られているのか、と。
ルーザックは、お金を貯める為に、エルギノティオ城下町周辺でザコビーストを倒しては、村で手当たり次第に人を探すというサイクルを繰り返した。
やはり、コルティス村とは異なる規模の為、それだけ時間がかかったのである。
それから半年後、遂にルーザックはエルギノティオ城下町随一の魔法使いの存在を知る事になる。
「この街で魔法使いと言えば?」という台詞を使い続けたのが、答えを出すのに一役買ってくれた。
「アルテミーラ」というその人物は、王宮御抱えの魔法使いで、主に王族の護衛の為にしか出動しないという。普段は、エルギノティオ城下町の南部にあるカジノに入り浸り、女遊びも淫らが過ぎる。とても、王族御抱えの聖職者とは思えないアルテミーラであったが、王族からの信頼は厚く、町民からの信頼も厚かった。
というのも、アルテミーラという男がやるべき時はきちんと仕事をこなす、"職人"であったからだ。王族からの以来の無い日は、一般市民を相手に何でも屋をして生業としていた。
基本的に不可能な事以外は金を払えば何でもやった。殺し、シャブの仲介、風俗店の経営。ETC …。あこぎな商売だったが、黒社会のニーズは沢山あった。アルテミーラとは王族御抱えの魔法使いという光の面と、黒社会の王という闇の顔の二つの顔を持つ男であった。




