クエスト124 一度引き返すか?
「おい、ルーザック?やっぱ一度引き返すか?」
「いや、しかしこの勢いのままやっつけたいだろ?」
「俺は万全の状態で、バルガスにぶつかりたい。」
「あたしもその意見に賛成だね。バルガスは強いよ。」
「一度引き返すのもパーティーの選択肢だな。」
「回復が不充分と言うなら、ここでテントやコテージを張って休むのは、どうだろう?」
「俺の魔法力は全快したけど、パーティー全体の体力は落ちてる。ここは休もうよ?折角ここまで来た訳だし。戻るのは、得策じゃないよ。」
「あたしやマルゲラも、体力落ちてるかもね?」
「じゃあ仕方ない。今日はここで1泊しよう。」
「敵陣のど真ん中で、平気でテントを張って休むってのも斬新なアイディアだな。」
「皆、ありがとう。」
「オーっと。礼なら勝ってからにしようぜ。」
「よし、明朝大魔王バルガスに挑む。各自解散!」
結局、交代しながらコテージやテントで各自更に24時間休むという決断をした。ルーザックとピルティンを多く休ませ、マルゲラも、スーゲルも、きちんと休んだ。
本来なら引き返したかった。しかし、あえてそうしなかったのは、シャバに戻ってしまうと、戦意が落ちてしまう。倒したはずの試練を1からやるはめになってしまうかもしれない。そうしたリスクを考えると、敵陣泊という選択肢しか残らないのは、ごく自然な事だった。
想定を越える魔法力の消費に、回復を余儀なくされた。全力で挑んでも2割勝てるかいなか。中途半端な勝負は絶対にしたくない。
2度目はない。そうルーザックは考えていた。デビルロイヤルに侵入を許しても、2度目、3度目となれば、更に強固な守りを見せてくる恐れもあった。大魔王バルガスという強大な力を持ってすれば、そんな事をするのは、朝飯前であった。人間を凌駕するものを持っている事は、素人でも子供でも分かる事だった。




