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村一番のアホが大賢者に弟子入りして伝説のダンジョンで修練して腕あげて魔王を倒しちゃう大魔導士の話  作者: 佐久間五十六


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107/132

クエスト107 成長したな

 パーティーの誰もが、全員のそれぞれの成長を肌で感じとっていた。勿論、実戦でそれが証明されていく事になる訳であるが、4人がそれぞれの形で成長していた事は確かである。

 中でもルーザックの成長が著しかった。ピルティンは彼の成長についてこう語っている。

 「ルーザックの呪文のqualityが半端ない。自分も魔法を使うからよく分かるが、複合呪文は並みの魔法使いに使える代物ではない。ルーザックは、呪文使いとして一種の極致に達しない事には、あれだけの芸技は使えない。ルーザックの成長は、間違いなくパーティーにとってプラスの材料となるだろう。」

 ルーザックも、自分の成長についてこのような事を述べている。

 「自分自身の事だから、自分が誰よりも分かっているはずで、成長したなと思える瞬間は数多くある。しかし、ここで満足している訳ではない。それは2流の魔法使いのする事だ。自分が目指しているのは、1流の魔法使いつまり大魔導士だ。その高みを目指す為には、もっと細かい部分を詰める必要があるし、呪文1つ1つの精度を高めて行く必要もある。仲間がどう思おうと、ここで満足するつもりはない。」

 結局、ルーザックにとっては大魔導士に成るための通過点にしか過ぎなかった。誰の目から見ても成長している事は明らかだったが、ここで満足していると、目標としている大魔導士への道が閉ざされてしまう。ルーザックはそういう危機感を持っていた。それもまた成長の賜物と言えた。成長する為には、そのベースとなる下地が存在しなければならない。そして、その上で可能な限りの努力を継続して初めて、目標に近付く成長が成し遂げられる。

 ルーザックにはそのような成長processの難しい理論は、分かっていなかったが、自然とその成長processを踏めていたようである。何処まで成長出来るか、限界はあるだろうが、気になる事は尽きないが、まずはそんな上っ面な事よりも自分の努力が正しい実り方をするように持っていく事の方が重要である。

 限界を意識してしまうと、本当に限界が来てしまう。限界値があるのは間違いないが、それを意識せず成長する気持ちを持っていれば限界突破は可能である。

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