『優秀な部下を持ったら、上司は三倍働け』は本当なのか!?
ポイントが足りない。
いや……今までのペースで使用するなら余裕なんですよ。
でも、ホムンクルス達の要望を全て叶えるとなると、全然足りない。
一昨日、名付け後にマゼンタと御対面。その後、彼らは各自各々で別行動をし始めました。
セバスとシアンはお互いに交代しながら、私の世話をしたり、館の把握をしたり、錬金術室や書斎にある本を読みまくったり。
ゲイルとカールはジーニアスと共に、島の探索に出た後、今朝まで帰って来ませんでした。
私? 私は彼らが別行動に出た後、ブライアン様に指示本経由で『神樹草』やスキルポイントの事を聞いたり、ソレイユ神様が用意してくれたラノベを読んだり、まったりしていましたよ。
しかし、それが『嵐の前の静けさ』だと解ったのは、今朝の朝食後……。
※ ※ ※
「……という訳で、島の開拓・開発は一割も進んでいないと判断しました」
「しかし、その為に我々は、お嬢様に作られたのではありませんか?」
どうやら私の開拓は、思ってた以上に進んでいなかったらしい。……薄々感じてはいたけどね。
だから、セバスの言った通り、皆を作りました。
独りで全て行うのは難しかったから、人手がマジで欲しかったんです。
朝食後、食堂にてお茶を飲みながら、皆で今後の事を話し合う事になりました。現在は各々各自、好きな席に座っています。
臨時の会議室ですね。シアンの入れてくれたお茶が美味しい。
「ならば、リア様の助手を兼ねて、女性型の錬金術師タイプを作ってもらって、頂戴する。というのはどうでしょう?」
「ちょっと待てや。開拓中なんだから、まずは労働者だろうがッ!」
「そうですね。我々が食すのは、あくまでも嗜好品を嗜む様なものですが、お嬢様は人間ですので無食という訳にはいけませんね」
基本的にホムンクルス達は、魔力を補充すれば活動出来るそうです。しかも、睡眠擬きの時間を作れば、空気中に漂っている魔力を吸収出来るとか。
「ですからッ! マジックバッグの中身が無くなる前にッ! 魚介類にて、たんぱく質と脂質を得る為にも、今すぐ島の周りの開発を……」
ジーニアスが立ち上がり大声で、海岸開発を力説をすると……。
「ちょっと待って欲しいべ。だったら尚更、内陸部の開拓を進めた方が良くねぇべか? 豆か麦を作った方が、おらは良いと思うべ」
「良く言ったカール。その通りだ。いくら精霊達が協力してくれているとはいえ、精霊達の基本理念は『自由』。お嬢や俺達の奴隷じゃねぇ! だからこそ、労働者が必要なんだ」
カールとゲイルが、内陸開拓の優先の意義を、ティーカップを置きながら唱えたり。
っていうか、私は精霊達が楽しければ嬉しい。という考えだったんだけど……。
せっかく『お手伝い』という遊びを見付けたのなら、手伝ってもらおう。というのはもしかして、端から見たら強制労働になるのか?
「つまり、ジーニアスは北東海岸寄りに研究所。ゲイル達は山裾に、開拓労働者用の小屋と人手が欲しいという事で、間違い無いですか?」
「そうですね。本音を言えば、私も助手の一名ほどは欲しいですが。それよりも、集めたデータをまとめ・報告書を製作する為のスペースと、各種機材が欲しいですね」
「俺達はまずは人手だ。お嬢はダンジョンに行く前に、少しでも戦い方を覚えておく方が良い。訓練の時間を得る為には、とっとと開拓を済ませておかなければならねぇ」
「だったら尚の事、リア様にとって、余計な仕事になるモノを代わりに行う者が必要ですわ。 マジックバッグの中身は、無理をしなければ、三ヶ月は持ちますもの」
セバスが要望を纏めてはいるが、皆好き勝手に言い過ぎじゃない? 本当に纏まるの?
そしてシアンさんや、何気にキッチンと食堂を行ったり来たりしながら、皆にお茶のお代わりを入れつつ、ちゃっかりと自分の要望を挟んでいますよね? 女の子一人は寂しいのかしら?
しかし、施設かぁ。小屋は丸太小屋風にすれば良いけど、研究所は美観を損ねない外見にするべきだよね?
でも、誰が作るの? なんか嫌な予感しかしないんですけど。
「シアン。お嬢様の書斎から紙とペンを持って来てくれ」
「えぇ……判ったわ。一旦、失礼しますリア様」
紙とペン? 何に使うの?
出来れば面倒事は、勘弁して欲しいんだけどなぁ。
「お嬢様。少々お聞きしても宜しいでしょうか?」
「うん。何?」
変な事は聞かないで欲しいんですが……。
強制的に上座に座らせられていた私は、内心のドキドキを悟られない様にセバスの方を見る。
何だ? この緊張感。……ボケたい。
「指示本を通じてなら、此方側からの要望は伝えられるのでしょうか?」
「あぁ、う~ん。要望を出すと出した分だけ、何かしら追加依頼が来るけど、一応返事は有る……って感じかなぁ」
「そうですか……」
無言が怖いです。セバスさん。
考え込んだセバスを見ていると、コンコンと軽くノックをしながら、シアンが食堂に入って来た。
「では、お嬢様。今から言う事を記録しておいて、指示本に聞いてもらえますか?」
そして、私はポイント不足に悩まされる羽目になりました。
※ ※ ※
「セバスの馬鹿ぁッ! 返事が来る迄、ドキドキ状態だよう……。取り敢えず、今の内にポイントを少しでも稼がなきゃ。以前のクエストの追加数を増やす系をメインに、出来る限りやるしか無いよね?」
食堂の話し合いが一段落した後。私はそのまま残って、ブライアン様への質問を記入しました。
ブライアン様へ質問をした時は、大体4時間から半日後に返事が来ます。いつもは寝る前に質問するから、起きた時に返事が来るんだよね。
よって、すぐに返事が来る訳じゃないから、一度自室に戻って外出着に着替えたんだけど……落ち着かない。
結局、錬金術室でこそこそとポイント集めをしています。
「取り敢えず、『海中用浄化石』『土地改良剤』『結界藻』はこれぐらいで良いかな? キラキラ石とギラギラ石とギンキラ石とピカピカ石を精製して、鉱石の形にして保存。錬金でアクセサリーとか作りたいけど、我慢。我慢ッ!」
あぁ、こんな事になるなら、ジャージセット全色購入なんて止めておけば良かった。因みに今日は、緑にオレンジと白のラインが入っているジャージです。
女の子だから、お洒落には気を使わないとね。……お洒落か?
「ノーム達の持って来てくれる原石は、相変わらず粒が大きくて凄いなぁ。いつかお礼したいけど、何が良いのか分からん。今度聞いてみるか?」
そう言えば、今日はお試しで少し、果実まで成長させる予定だったっけ。
薬草類を採取するついでに、檸檬で試してみようかな? もしかしたら、新しいクエストが出て来るかもしれないしね。
私は現実逃避を兼ねて、精製後はお外に出る事に決めました。
良いよね? 不安とポイントで悩むより、前向きだと思うし……。
Happy バレンタイン?
派遣先で話が出るまで忘れていたよ(^_^;)
派遣先が銀座近辺で良かった。
『チョコ=カレーの隠し味』の人間には、甘いだけのチョコはちょっとねぇ……。
タイトルの『優秀な部下を持ったら、上司は三倍働け』は、昔本部の方がウチの上司に向かって言った言葉です。
リアは優秀な上司になれるでしょうか?
なれない方に、『1日2回投稿』を掛けます(笑)
おかしいな……最初『悪役令嬢で、チーレム無双を書く』と、言っていた自分は何処に言ったやら。
『私TUEEEE』は消すべきかしら?




