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ひとりきり
祐斗に続いて、むつと西原が入るとドアがばたんっと閉まった。物音に驚いた祐斗は、振り向いて玄関の方を照らしていた。だが、むつと西原は何も気にしていないのか、ペンライトの小さな明かりをゆっくり動かし天井や壁を照らしていた。
「よくあるパターンなやつね。…ドアが閉まったって事は、どういう事だと思う?」
「この家…全体が意思を持ってるって事ですか?」
そう言ってから、祐斗は少し考えた。
「意思…というか、吉岡の霊と融合してるんでしょうか?」
「そう考えるのが妥当かもね。で、どうする?」
「えっと…先ずは昨日行った、吉岡さんの娘さんの部屋から行っても良いですか?」
祐斗は奥にある階段を照した。
「任せるよ」
あくまでも、むつは先頭に立つ気はないようだった。祐斗は懐中電灯をぎゅっと握って、ゆっくり階段をのぼる。コンクリートで出来ているのか、軋んだりはしないが、あちこち欠けている。
祐斗、西原、むつの順番で階段をあがり、二階に着いた。二階の方が荒れているような気がした。あっちにもこっちにも蜘蛛の巣があり、それを手で払いながら娘の使っていた部屋の前に行った。
祐斗がドアノブを回そうと手をかけたが、玄関のように簡単には開かなかった。肩で押すようにすると、蝶番が取れたのか、埃を巻き上げながらドアが外れた。




