表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-その日常-  作者: 幹藤 あさ
110/1310

ひとりきり

吉岡の家に向かう前に、むつは寄り道をすると言い駅のロータリーで車を停めた。そして、誰かに電話をかけた。素っ気なくも、電話の相手に車のナンバーだけを言い切った。


何をしようとしてるのかと、祐斗が聞こうとするより先に、助手席の窓をこんこんと叩かれた。見ると、西原が立っていて、さっと後部座席に乗り込んできた。


「おまたー。少しは寝れた?」


「寝れるわけないよな?ま、お互い様だ。可愛い可愛い、祐斗君の為だから」


「あっそ。で、祐斗こっからは道案内して」


「あ、はい。あっちです」


「さめて、左右で言ってよね」


祐斗が指をさしながら言うと、むつは文句を言ったが、くすくすと笑いながら再び車を走らせた。


「あの…何で西原さんが?」


「その吉岡って人を調べるのに協力して貰ったの…その資料は先輩が調べてくれたやつ」


「事件性ありそうだからな。…書いてあると思うけど、その住所の家はもうずいぶん人は住んでないんだよ。一家行方不明、でな」


「いや、でも俺が行った時は電気もついてて綺麗でしたよ…あ、むつさん次を左です」


「はーい。まぁ行けば分かる。…ねぇ祐斗、最近思うんだけど、あたしらって警察の手柄に協力的すぎると思わない?」


「え?いや…そうですか?けど、むつさんも西原さんが出世したら嬉しくないですか?」


「そうだぞーむつ。篠田さんが出世するより恐ろしい事はないだろ?」


西原の言いように、むつと祐斗はそれぞれ違った意味で微妙な顔をしていた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ