st.39 仏#1
アープ族との接触はキャンセル、ガイドのアールックにも一旦帰ってもらい、仏との交信を図ることにした。まず、町から少し離れた小高い丘に行き、空を仰ぎながら両手を掲げる。
「ソリン!サラ・ラ!」
「ベントラベントラ!」
「アポクアウクトッペ!」
「ウィーン!ウィーン!」
すると、一瞬にして仏の声が頭に響いてきた!
『宇宙人か!私は、宇宙人かっ!』
「おお!おほとけ様じゃぁぁぁ!!!」
『お仏様じゃあじゃないよ!お前さぁ、仏様って言うならありがたくしなさいよ!これでも俺ナンバーフォーなんだからね!?』
「って言うけどねぇ、徳高くなさそうじゃないの!ってかそもそもなんでこぉんな世界に仏がいんだよ!」
『えー!おい!てめぇ!八坂!八坂!てめぇ!おい!失礼なことを言うなぁもう!』
今度は小川町が入ってきた。
「と、とりあえず!姿見せてくださいよ仏さん!」
「そーだそーだ!」
『おい!小川町!おい!おい!小川町!殺すな!こーろーすーなー!勝手に仏さんにするんじゃぁーなぁーいーよーう!』
こいつ...めんどくせぇ...!
『まぁ、とりあえず皆様のご期待に応えまして、えー、私の、姿を、ご覧に入れようと、おーもーいーます!』
その瞬間!空が光り輝いた...!!
「お、おお!お仏様の御光じゃぁぁぁ!!」
雷鳴轟き屏風に描かれる雲が現れ、仏が姿を現した...のだが...
「...佐藤...二郎...!?」
装い、髪の毛、全てが仏。だが、佐藤二郎!顔だけ何故か佐藤次郎!
『ああ、うん。それって多分あのー、仏8号のことだよね?この前あいつ学歴詐称問題で4号から降格して現4号俺なんだけどさーあ?それであのー、ね?あいつに似てるなーって思ってたのずっと!うん、周りからも言われてたから!言われてたからぁ!!』
「うーん2回言わなくていいよ。」
『ちなみに見分ける方法が一つあってねぇー。俺あいつより螺髪一つ少ないのよほら。ねぇ、見える?ほらほら。』
「やめろこっち向けるな気持ち悪い!」
『えー!お前、えー!気持ち悪いてなんだ!気持ち悪いてなんだぁ!!えてめぇこんちくしょぉう!うん、あのー、わかってる?仏だよ?仏だよ俺ー。仏だっつてんだろおーい!っおーい!っおぉーい!!』
随分とうるさい仏だな...一人称も不安定だし...
『あのねー、もっと敬う心を持った方がいいと思う。うん。仮にも仏なわけだからさーあ?あのねーもーちょっと敬われてもいいと思うのよーうん。』
その時、何故か腰を抜かせていたアスマがやっと口を開いた。
「ほ、ほ、ほとけだ!まじもんのほとけだ!!」
『いや今ー!?ここでずっと話してたよ俺ー!?何回もほとけだぁって言ってたよー!?八坂もさー!?』
「ひ、ひぃぃ!俺は神道なんだぁぁぁぁぁ!!」
アスマ退場!
『ここまできて宗教気にすっかよおめぇよぉ!!』
うーん、それは正論というものでは...?
はい、佐藤二郎で仏ってなったらもうあれしかないよね。




