st.36 ニュー・ミッション
「と、言うわけで、この世界には慣れたかな?」
「へい!おかげさまで!」
ここは中央の応接室。両隣では佐伯だけでなく、整備班も含めた仲間全員がお茶菓子を貪り食らっていた。
「その様子だと、相当な修羅場を潜り抜けてきたみたいだな。」
「ええ、ある意味では...」
「300万ダル以上私に払わせたのだから、それなりの仕事ぶりだったと思うが...どうかね?」
一気にヴィルスの眉間に皺がよった。
「へ、へぇ、とりあえず申し上げますと、センメ人の避難に尽力し、難民に仕事を振っただけでなく、路線の復旧にも関わらせていただきました...!何卒ご容赦を...!」
意外と言ってみるものである。案外、ヴィルスの口角は上がっていた。
「素晴らしい働きぶりだ。少なくとも、まだこの世界に来て2ヶ月弱でできるもんじゃない。そこはしっかりと評価しよう。...しかしだ!」
「ハイィィ!」
「横領!規則違反!命令無視!勝手な行動!これら全てが問題であるとも言える!」
「そりゃぁもう、おっしゃる通りで。へぇ。」
「挙げ句の果てにディングルから指名手配と来ているのだ...!これがどのようなことか、お前ですら分かるだろう...!」
ヴィルスは、ユーウィンに一枚の紙を持って来させた。
「ここに描かれている山は『ドルデーリー山』。近々ここにも新しく路線を作ろうと計画しているのだが...先住民が...蛮族がここは聖なる山だから、と工事をしようとするたびに攻撃を仕掛けてくるので困っている。」
「それが、どうかしましたか?」
「お前たちの新しい仕事だ。蛮族共を説得してこい。無理そうならバトルマシンで皆殺しにしてもいいからな。...ディングルを敵にまわしたいま、お前たちは普通の業務に就かせることはできない。それでも私は仕事をやるんだ懐が広くて感謝するんだな...!!」
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っちゅー訳で今向かってる山がドルデーリー山。久々にこの世界に来た時の線路を走っている。
「なんか...ヴィルスさん怒ってましたね...」
「そりゃあそうだろ。あんなに好き放題やったんだから。ま、これも体のいい左遷だわな...。指名手配ってなると中央にも危害が及ぶかもだからな。」
「蛮族ですか...どんなんだろう?」
その時、一つ気がついた。
「なぁ...小川町、お前、金...もらったか...?」
「ああ、それなら大丈夫ですよ。確か佐伯が...佐伯...」
やばいやばいやばいやばいやばいやぁぁぁぁ!!
「佐伯はどこだ!!あいつから金を取り返せ!!」
しかし、アーティーがこう言ってきた。
「お金なら大丈夫だよ。さっきシバさん達がのぞみを縛り上げてたからね。」
「すぉぬぉとぅぉぉぉるぃぃぃ!!」
ボイラーの中からシバさんが出てきた!?!?!?
「申し訳ないけどのぞみちゃんに持たせてたら一瞬でなくなっちゃうからね!力尽くで奪い取っておいたよ!」
「それはいいけど...どうやってボイラーから...?」
「とりあえずぼかぁかえる!」
いや...だからどうやって...!?
「よかった!佐伯のやつがまた食費に全振りするんじゃないかと...」
「...それはお前もだろ小川町ィ...」
返事は...なかった。
「何で今回からエラール中央総合司令センターのことを中央って呼び始めたんですか?」
「なんか作者がめんどくさくなったらしいぞ。」




