st.25 準備
「そういえば、マシンはどうなったんだ?運ぶ手段とか、色々あるだろ。」
「今朝やっと準備ができたところだよ!設計とか諸々大変だったんだからね!!はいこれ領収書。」
0が1、2、3、4...8!?
「270万ダル...」
「全額耳揃えて払ってね!あ、支払いは工場の方に...。」
「ヴィルス・マッケンジー名義で請求書を書き直してくれ。中央に送るから。」
「わかった。そう伝えとくよ。」
「あー、アスマの方はどうだ?ちゃんと動かせるようになったか?」
「そりゃあ、な。訓練マシンをやりこんでマスターしてやったぜ!!でもマシンの方はひどい乗り心地でよ...。」
「そんなにひどい乗り心地なのかね?」
「試してみる?」
ーーーーーー
数分後
ーーーーーー
パシュー!
「ど、どうだった?」
「おええっ!!」
「わあっ!!」
ーーーーー
「その練習マシンの良さときたら、ゲーゲー吐いちゃうくらい気持ちいんだなぁ。」
「そんなに悪いんですか!?」
「天にも昇るような気持ちで地獄行き。」
「え〜...」
「ほら、着いたよ。ここにマシンもキャリアカーも待機させてある。」
連れてこられたのは車両基地。後でここからシゴナナで引っ張り出すつもりだ。
「こいつだ!!」
キャリアカーについて記録しておこうと思う。20m級2車体連結式車両で、単車はそれぞれ10m。1端車には油圧ジャッキ式上昇台座を搭載。上昇台座下部に通路を設置し、前後に行き来できるようにしている。
2端車には工具類を備えた作業場、指揮座席、倉庫を搭載、マシンと連携をとるほか、緊急の修理にも対応できるようにしているらしい。伝声管、固定式電話はもちろん設置済み。
「こりゃ考えたなぁ!!」
「す、すげぇ...」
「でしょでしょ!?んで今度は...」
ボタンを押すとジャッキが動き出し、マシンの翼が展開された。
「これで空気による浮力で走行中の車両から離脱する!」
「フ、フフ...」
「ん?」
「「癖ダァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」」
「ちょ!あんま騒がないでよ!!」
「こいつぁいいや!とんでもねぇもん作ってくれたなぁおい!」
「このロボットが上がる感じ!!すんげぇ好みだよ!!いいねぇ男のロマンだねぇ!!」
「そこまでいってくれると嬉しい...けど、お礼ならこの車両基地の人たちに言って。5日で仕上げてくれたんだから。」
「そりゃそうか!よし!そうと決まれば早速運び出す!が、あー、編成どうしような...」
「機関車、キャリアカー、代家車、車掌車って感じで...」
「あ、そうそう!人数多くなった分代家車も2両連結することになったから!」
「なんかすごい規模が大きくなってきたな...」
「まあでも代家車2両にするだけでさっきの編成で行けそうですね。」
「じゃあ繋げていきますか!」
駅に戻って客車を切り離す。今回キャリアカーを代家車より前方に連結するため、既存の代家車も切り離していく。ロクミヨ側に基地があるのでバックして向かい、ついたらそのまま連結した。
「これ、いいなぁ。」
「確かに。真後ろにロボットですもんね!ぐへへ...」
「なんかパトレイバーを思い出したなぁ。」
「確かに、ジャッキアップとかドーファンとか、パトレイバーの用語ですもんね。」
キャリアかーと代家車を引き連れて元の位置まで戻る。そのまま連結して今回の作業は終了だ。
「ささ!引越しだ!男は前で女は後ろ。別車両で分けていいよな?」
「っしゃぁぁ!!!!」
佐伯が勝利の雄叫びを上げた。
「と、り、あ、え、ず...何コソコソやってるお前ら?」
「いやーバレちゃったかー!!」
「シ、シバさん!?と...工場で手伝ってくれた人たち!?」
「アーティーちゃんだけじゃあ整備も満足にできないでしょう!俺たちがついてって色々手伝うよ。」
「って適当な理由つけて。私のマシンいじりたいだけでしょ...。」
「まあまあ!一応C57-182整備班!ここに誕生であります!」
「おいおいてめぇら、住むとこはどうすんだよ。1台しか寝台は空いてねぇぞ?」
「その点は大丈夫!キャリアカーの至る所にベッドを設置しました!!」
この世界の住人は、本当に好き勝手にことを進めるな...。
「とうわけでこれから頼みますよ隊長!」
「た、隊長?俺が?なんで!?」
「いやー、このC57-182で一番偉いのは八坂さんでしょ?だから隊長!」
「あーもう!よくわからん...。」
この世界に来てから、魔法とか魔物じゃなくて人間で一番苦労してる気がする。
「なぁなぁ聞いたか?」
ホームにいた乗客達が話している。
「また21番地で土木用のヘラクレスが暴れてるってよ。」
「またぁ!?で、どっちが対応してるの。」
「第2小隊だってよ。」
「またそっちかよ!!ほんっと落ちこぼれの方ばかり回してくるなよなぁ...」
なんか面白そうな話だな...
「小川町ぃ。アスマァ。お前ら、何人だ!!」
「「日本人であります!!」」
「日本人特有の根性といえば!!」
「「野次馬根性!!」」
「行くぞオメェらぁ!!!」
「「やぁぁぁ!!!」」
「ちょっと!仕事は!?」
「あとは車掌の仕事のみ!!出発までには帰るから安心しろ!!」
そのまま駅を飛び出して、21番地へ向かう。案内はアスマに頼んだ。
「21番地ってぇとこの辺なんだけど...」
その瞬間、いきなり民家が崩れ落ち、白と黒のマシンが倒れ込んできた!
「おわぁぁぁ!大迫力!!」
『「停まれ!停まらんと発砲するぞ!!」』
「あれは警察用バトルマシン!通称イングラム!どこかで聞いた名前だが気にするな!!」
マシンの足元には警察用と見られる車があり、搭乗者が叫んでいる。
『「ちょっとオーデンさん!!その銃の発砲許可は僕が出すんですからね!」』
『「うるさい!こんなもんは臨機応変だ!!」』
その時、家々の間からマシンが姿を現した。
「あれがヘラクレス!見たところ新型だな...」
「ずんぐりむっくりしてるなぁ。なんか、燃える男の〜って歌ってそう。」
『「やい警察!!撃てるもんなら撃ってみろ!!こちとらヒシーの新型だ!!スクラップにしてやるよ!!」』
随分と挑発的なセリフだなぁ...
『「言ったなぁ!!」』
ズガンズガンズガン!!!!
『「う、撃ちやがったな!こっちは一般市民だぞ!!」』
『「うるさぁぁぁい!!こちとら鬱憤溜まってんだぁぁぁぁぁぁ!!」』
「警察のセリフじゃない...!」
そこからは早かった。四肢をもぎ取り、メインカメラを潰して、コクピットを引っ張り出した。
「最後はあっけなかったなー。」
「でも警察側がメチャクチャでしたね!日本だとまずあり得ませんよ。」
感想を言い合って駅まで戻る。
「なんか、人少なくね...?」
「確かに...いる人も浮かない顔ですね...」
駅に着くとシバさんがすっ飛んできて叫んだ。
「大変だ!!大変なことになった!!」
「シバさん!?どうした一体!?」
「ディングルが...ディングルが反センメ諸国と手を組んでセンメに宣戦布告した!!!」
注:作者はパトレイバーが大好きです。




