st.19 待つ時間 #2
八坂たちと別れて既に1週間が経過した。
「システムチェック終わり!シバさーん!そっちどう!?」
「アーティーちゃーん!こっちゃちょいとまずいよ!!」
「どうしたのー!?」
「右足首のサスペンションのバネが曲がってる!このままじゃ使えないよ!!」
「あーじゃー、もう油圧に変えちゃおう!」
「じゃあ全部交換するよ!!」
「オーケー!お願い!」
今は自前のドックでマシンの整備中。
「よお」
「ああ、アスマ!」
「調子どう?」
「どうも何もアンタ壊しすぎ!!いっつもどこかイカれさしてるじゃないの!!」
アスマは覚えがいい。普通は数週間はかかるのに、もう練習マシンから実機に乗り換えて練習をしている。
「上達が早いのはいいけどね、こうも壊すようだとのせられないわよ!?」
「うるせー!そっちが整備費ケチるからだろー!」
「ケチってなんかないわよ!!これでもできる限り最高の部品を扱ってますぅー!できるかぎり最高の整備をしーてーまーすぅー!」
「とりあえず安全面だけでもしっかりしといてくれよ?命に関わるんだから。」
「言われなくともそうしてるわよ!!」
〜次の日〜
「バー下げ確認!ドアークロージング。」
『「オーケイ。そのまま続けて。」』
「エンジン始動!システム、オールグリーン!」
『「了解!ジャッキアップ!」』
ここは風洞実験をする施設。今日は動いてる列車上での発進の方法について試行錯誤している。
『「現在角度10...15...20...25...30...あれ?なんか上がんないな...」』
「ちょっと!どうなってんの!?」
『「なんかねー風圧と重量で持ち上がらない!機構の作り直しするよ!」』
TAKE2!!
『「気圧ジャッキから油圧に変更。圧力も2倍に変更したよ。」』
「おげい!じゃあ頼むぜ!」
『「ジャッキアップ!!」』
途中までは順調に上がったが、ガクンと一気に倒れてしまった。
「おわっ!!」
『「ジャッキが折れた!!」』
「もっと硬くできないの!?」
『「これ以上は構造的に無理だねぇ。」』
「魔法とかで持ち上げるのは?」
『「アスマって魔法使えんの?」』
無理だ...!!
TAKE3!!
先に支柱を立てて支柱の先の滑車にワイヤーをかけウィンチで巻き上げる!!
『「ジャッキアップ!!」』
ボキィ!!
『「支柱が折れた」』
「もおぉぉぉぉ!!!」
TAKE4!!
さらに支柱を太く!!
『「ワイヤーが切れた!!」』
ワイヤーを太く!!
『「ウィンチの力が足りないよ!!」』
チキイショオォォォォォォォォ!!!!
昼食休憩を取ることにした。
「なんかよーもう詰んでね?」
「どうすれば持ち上げられるのかなー?」
その時、遠くから土建屋が走ってきた。
「おいやーーー!壊れた家はどこじゃい!」
「板ぁもってきたぞぉぉう!!」
2人で大きな板を頭の上に乗せて運んでいた。
「これだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「アーティーどうした!?」
「こっから改良してくよ!アスマはもうどっかブラブラしてろ!!」
そのまま走っていってしまった...
「なんか...扱い雑すぎね...?」
魔改造大好き女、アーティー!!
「アーティー...何やってんだよ...?」
「ステーキを再加熱してるだけだけど...?」
「でもその大量の調味料...」
「ああ!全部ぶっかけるよ!そうするといろんな味が楽しめるからねぇ〜。」
冒涜だ...!命を捧げてくれた牛やその他もろもろへの冒涜だ...!!




