st.18 待つ時間 #1
駅に複数ある多目的の一室、重い機械音を響かせながら、アスマがマシンから出てきた。
「なんだよこれ!人間が乗るもんじゃねえぜ!!」
「居住性は意識しないで改造したからなー。」
「中は狭いしすんげー揺れるしサスペンションはガッタガタ!!おまけにバカほど熱いし椅子も固ぇ!!」
「機械が密集してるからなー。でも普通こんなもんでしょ?アスマが弱いだけだって!」
「おーわかった!そんなら待ってろ今別のやつ連れてくっから!!」
数分後
「2000ダル払ってストリートチルドレンを連れてきた!!」
「なんかごめんねボク。この人のわがままに付き合わせちゃって。」
「大丈夫ですよ。大金もらえるってことですし。」
「よーし準備できたぞ!!自動操縦にしたから座ってるだけでいい!吐かないよう気をつけろよ!!」
「はーい。」
子供が機械に座った。
「いいか!しっかりキンタマ握っとけよ!!」
「うるへー!」
扉が閉じ、機械が動き出す。
「ぎ、ぎやぁぁぁ!!ぎゃあああ、ああ、あ、あ、ああ!!」
「これほんとに大丈夫...?設定いじってない...?」
「ぎゃ!ぎゃ!ごゔぇ...」
「ま、まあ、大丈夫だろ。」
「あの...機械音しか聞こえなくなったんですけど...?」
「緊急停止!!」
すぐにボタンを押した。
「大丈夫か!?」
扉を開けて中を見る。
「気絶してやがる...」
その瞬間、子供の口がひらいた。
「ごゔぁぁ!!」
「........!!!!」
吐瀉物!
「アーティー!タオル!今すぐ!!」
持ってきてもらったタオルでその場を拭き、アーティーには子供にシャワーを浴びさせてもらった。
「とりあえず着替えなきゃな...」
部屋の隅の棚から服を取り出し着替えた。
「そういえば...」
あいつ...替えの服持ってねぇ!!
数分後
「さっぱりしたー!」
「気持ちよかった?」
「うん!シャワー自体すごい久しぶりだったから!」
「そういえばだけど、その服ってあなたのものなの?結構綺麗だけど。」
「そうだよ!」
隣の部屋からアスマが出てきた。
「嘘はよくない。」
子供の顔から笑みが消える。
「それは俺がついさっき通りで買い求めたもの。」
「それがどうしたってのさ...」
「なぜ嘘をついた...?」
「別にいいだろ...!結局ボクのなんだから...結果オーライなんだから...。」
「そう言う話じゃねぇ!!」
「ちょっとアスマ!子供相手に!」
「うるせえ!!子供がなんだ!これは大人対子供じゃない!人対人で話をしてるんだ!!」
「お前にはわかんねぇよ!!人を騙しながら、嘘つきながらじゃないと生きていけない人間の気持ちなんて...!!」
子供はその場で切り返して走り出した。
「待て!!」
彼は、ビクッとして足を止め、ゆっくりと振り返った。
「約束の2000ダルだ。持ってけ。」
奪い取るようにして札を受け取り、ポケットにねじ込み、外に向かって走り出した。
「...わかるさ...痛いくらい...。わかるから...」
「アスマ...部屋戻ろう...。特訓、しないとだから...。」
「...そうだな。とりあえずあいつのおかげでわかっただろ?あのマシンが鬼畜だって。」
「...うん。改良する。」
多目的室に戻り、機械に入る。
「それじゃ!いっちょ始めますか!!」
俺は、目の前のハンドルを握った。
「っしゃあ!!撃退数8!!」
「新記録じゃん!」
「この機械よく作れたな。操作方法同じなのにゲーム感覚でできるけどめちゃくちゃリアルってほんとすごいぜ。中どうなってんの?」
「簡単に言うとディズニーのスターツアーズと同じだよ。球体にしたことで自由に動くようにできたの。」
「へー。すげえな。」
まて...なんでこいつあれを知って...!?




