第61話 鋼龍の騎士
本日2回目の更新です。
この大陸でも数えるほどしかいないSクラス冒険者。
いくつかの逸話を各地に残しているフィンレイは、そのSクラスの筆頭にあげられる人物だ。
男とも女とも区別がつかない美しい若者で、伝説のエルフのような存在であるとか。
前触れも無く、ふらりと現れては魔物を退治したり、高価な素材を惜しげも無く配るとか。
査察に際し、交渉の中でオリヴァーさんが名前を使わせてもらったりもしたのだそうだが、その当人が巡検史に紛れていたとは、ギュンター巡検史長も知らなかったようだ。
「いやいや、オリヴァーには必要な時には遠慮無く名前を使って良いとは言ってたけど、あんな局面で出されて、非常にくすぐったい気分だったよ」
そんな事を笑いながら言うフィンレイは、噂通りの、端正だが年齢不詳にして、男とも女ともつかない中性的な容貌の若者に見えた。
いや、ガノンとザガードによる生体解析で、俺は年齢も性別も知っている。
それどころか、もう一つの事実までを。
「フィンレイ、口調が戻っているわよ」
そう言いながら覆面をとったのは、これは明らかな、可愛らしい娘だった。
「うーん、こっちの方が楽なんだけどな」
「ちゃんとした、まっとうな母親になるって決めたんでしょ。努力なさい」
「わかったよ。わかったけど、少しだけ、目をつぶってて」
つまり、この二人が巡検史に加わっていた女性ということになる。
だが、俺はそんなことを考える前に、ガノンの警告に従い、とっさに右の手のひらを顔の前にかざしていた。
ほぼ同時に、その手のひらに、フィンレイの拳が軽い音を立てて打ち付けられた。
「ほう、加減したとは言え、あれを受け止めるとはね」
瞬時に距離を詰めたフィンレイが、軽いジャブを繰り出していたのだった。
「フィンレイ!!」
「わかった、もうしないよ。でも、これくらいは何でも無い……」
「甘く見ないで。何がお腹の子に障るか、わからないのよ。それとも下ろす?」
「いやいや、せっかく授かったんだ。悪かった。二度としないよ」
「……口調」
「うー。悪かったわよ、二度としないわ」
Sクラスの冒険者が可愛らしい娘に叱られていると言う図に、トゥーラさんもフェルナー氏も唖然としていたようだが、その会話の中に出てきたある事実に、トゥーラさんが恐る恐る尋ねた。
「フィンレイ殿。まさか……」
「うん、子供を授かっちゃってさ――おっと、子供を授かったのよ。冒険者として色々やってきたけど、これは最大級の冒険ね。むろん、このクエストも成功させてみせるわ」
「あ、あの……父親が誰か聞いても?」
「プレニツァの遺跡近くで見つけた迷宮の主よ。オムー文明の生き残りだそうなんだけど、見つけた時は維持結界の魔力が枯渇して余命幾ばくもなかったから、子種をもらって産み育てることにしたの。何でも子供に記憶を伝える実装試験体だとか言っていたわね。今から、親子の会話が楽しみだわ。ちなみに、その父親は幸せそうな表情で、二つの意味で昇天しちゃったかな」
平然として、そんな事を口にするSクラス冒険者に、その場の面々は愕然となっていた。
パトリックさんをはじめとする巡検史の面々も詳しい事情を知らされていなかったようで、一様に目を剥いていた。
生体解析で彼女が妊娠していたことを知っていた俺も、その経緯には驚くしかない。
例外は事情を知っていたと思しき娘と、この状況においても無表情なヨハンくらいのものだった。
それを歯牙にもかけず、フィンレイは俺に視線を向けてきた。
「それで、あなたが〈魔を鎧いし者〉ね。ふーん、未完成な感じだけど、ま、いいか」
「はい?」
「まだ、まともな胎児にもなってないけど、この子、色々と伝えてくるのよ。それによると、無事に産まれるには、あなたの庇護下に入るのが一番安心できるって言ってるわ。だから、伝手をたどって、ここまで来たわけ」
立て続けの衝撃に、俺はもう、声も出せなかった。
「オムー文明での、あなたの先代とは知り合いだそうだから、そのうち、色々と教えてくれると思うわ。それに、商売上での貸しもあるようだし、よろしく頼むわね」
そういえば、毛皮なんかを売却した時、このSクラス冒険者の名前を借りたとか、マルタが言っていたような覚えもある。
出所を明らかにするわけにはいかなかったので、下手に買い叩かずに済んだのは、フィンレイが名前を貸してくれたおかげだとか。
(ともあれ、恩義は返さなきゃなあ。それに、よくわからないけど、初代やノインの時代以降を生き抜いた実装試験体なら、〈禍神の使徒〉について詳しく知っているかもしれない)
何とか気を取り直した俺は、もう一人の娘に視線を向けた。
「えーと、それで、そのう、こちらは?」
俺の問いに、本人が口を開く前にフィンレイが紹介する形となった。
「こないだまで、ギルド本部で受付をしていたイルゼよ。ギルド幹部の娘なんだけど、大きなポカを二つほどやって期限無しの謹慎を言い渡されていたので、私の世話係を頼んだの」
「ポカとか、謹慎とかは言わなくていいでしょ」
イルゼと言う娘は少しふくれっ面になりかけたが、咳払いと共に素早く表情を切り替え、微笑みを浮かべて挨拶した。
「イルゼです。よろしくお願いします」
さすがは、元受付嬢と言うべきか。
こんな微笑みの持ち主なら、窓口には男の冒険者達が殺到していただろう。
「あ、受付をやっていたなら、エックハルトさんやマルタ――〈暁の翼〉を知ってるますよね。ちょうど、こっちに来てますよ」
知り合いだろうと思って俺がそう言うと、イルゼ嬢の完璧な微笑みにピシリとヒビが入った。
「え゛?」
微笑みのまま、こわばったように表情が固まり、蒼白になると同時に冷や汗がひっきりなしに出てきたようだった。
「ありゃー、あの連中に会わないように王都から出てきたのに」
フィンレイも片手で顔を覆って、呻くように言った。
「よりにもよって、イルゼがやらかした大きなポカは、二つとも〈暁の翼〉絡みでね。ていうか、イルゼ。王都を出る前にあの連中の動向は確認したんだろうね」
「あ、あの、いえ、その……」
こわばった笑顔のまま、イルゼは恐慌状態に陥りかけているようだった。
「定型通りの仕事なら、飛び抜けた効率を誇る娘なんだけどね。予想外の状況がちょっとでも入るとこれだからなぁ」
「フィンレイ、口調が戻ってるわよ。……って、ええ? 〈暁の翼〉が? 何で?」
「わかった、わかった。あ、トゥーラさんだっけ。申し訳ないが、この娘を落ち着かせたいので、別室を借りられるかな」
年齢不詳のSクラス冒険者とギルド本部の元受付嬢を連れて、トゥーラさんが出て行くのを見送りつつ、フェルナー氏がため息交じりに呟いた。
「やれやれ。ギュンター巡検史長が引き上げて、少しは落ち着くと思ったんですがねえ」
そんなフェルナー氏に覆面を外しながら二人の男が話しかけてきた。
「落ち着くどころか、これからだぞ、フェルナー」
「そうとも。カラクルの状況を知らんのか」
二人とも三十代後半と思しき、いかにも武人と言った雰囲気の男達だった。
生体分析で戦闘能力が二百越えの、おそらくは、パトリックさんとヨハンの内々の護衛――ジークベルト将軍が差し回した男達だろう。
フェルナー氏と知己であっても不思議は無い。
「グレンにガーナム、お久しぶり。カラクルの状況は聞いてますよ。巡検史の件が片付いたら、男爵夫人と話をしようと思っていたところでしてねえ」
フェルナー氏は、二日に一度の割合で王都へ往復して情報を収集しているようだ。
その上で、優先順位をつけて、オリヴァーさんとは話をしているらしい。
以前は俺も〈使い魔〉に宮廷の情報を収集させていたが、この男爵領に移ってからは御無沙汰である。
「それにしても、アンベルクで、一、二を争う剣の使い手が二人とも、こんなところで何をやってるんですか」
「わしら、指揮は不得手じゃからの」
「さよう。剣は使えても、人は使えぬ不器用者じゃ」
「かの〈七大の騎士団〉に必要なのは、集団戦に向いた均質な技量の持ち主よ。わしらのような人間は、かえって邪魔になるわ」
「勇名を轟かせたブラーシュ騎士団ならば、轡を並べることもできようかと、こうして参じた次第じゃ」
「騎士として仕えるわけにはいかぬし文官という柄ではないので、立場的には傭兵ということになるがの」
生体分析によって表される戦闘能力値は、某スカウターと異なり、あくまでも肉体的、物理的なそれでしかない。
これに経験に伴う技量という測定不可能な要因が加わるなら、あるいは、彼らはブラーシュ騎士団の構成員に匹敵する可能性はある。
だがフェルナー氏は、二人の武人に「それは無理かと思いますよ」と、あっさりと言った。
不思議そうに尋ねたのはパトリックさんだ。
「何故だい? 黙っていても、このままだと十日後には招集の使者がやってくるよ。そうなれば、否応なく、〈赤の騎士団〉か〈青の騎士団〉に組み込まれることになるだろう?」
「招集が来ても同じです。このブラーシュにはまともな戦力がありませんのでね」
「え? だって、騎士団の女性は百人以上はいるじゃないか」
「騎士はいますが、まともな騎馬が無いんです。まぁ、それでも十頭ほどはいますが、訓練とか領内の巡回は交代で回しているのが実情です」
こないだまで貧乏を絵に描いたような、いや、現時点でも手持ちの金銭などは皆無なのがブラーシュ男爵領の実体である。
時間をかければ、男爵夫人の曾祖父が領主だった頃までには盛り立てることも可能だが、十日後ではとても話にならない。
そもそも、現在の御時世では軍馬を新規に購入するなどは、お金を積んでも無理な話だろう。
子馬を買ってきて時空魔法で生育させる案も考えたが、植物と違って動物では難しいと言う結論になった。
たとえ、それが可能であっても、手に入るのは扱いづらい野生の馬でしかない。
必要なのは、子馬の頃から、その用途に向けて育てられ、訓練された軍馬なのだ。
「な、なんだと」
「では、どうするつもりなのだ」
「んー、悩ましいところですねえ」
むろん、この問題をオリヴァーさんが放置する筈も無く、じつは、その対策を打ってあるのだが、そこまで説明する必要を、この時はフェルナー氏は感じていないようだった。
悲嘆にくれる二人の武人には気の毒だが、むろん、俺も余計なことをいうつもりはなかった。
◇◆◇
オリヴァーさんの身内やら、Sクラス冒険者やら、軍務卿差し回しの武人やら、色々あったが、さすがにそれでネタ切れだったようで、他の人員は、ごく普通の文官志望者達だった。
トビアス学術院長の手配によるという裏事情以外、これといった話はなさそうな、学術院でも有能と認められた若者達である。
おかげで、オリヴァーさんの責務は著しく軽減されたようだ。
ブラーシュ男爵夫人との謁見についても早速にあれこれの手配を整えてしまい、言うなれば、入社式の段取りを新入社員自身がつけてしまったような趣がある。
オリヴァーさんは決められた式次第に従った、議事進行兼司会のような役割をするだけで済んだのだ。
謁見が済んだ後、パトリックさん達とフェルナー氏は今後の体制について検討すべく、増築された部分のうちで文官専用に割り当てられた部屋へと移動した。
そして、俺はオリヴァーさんと共に、男爵夫人の待つ、ある部屋へと案内されたのだった。
「この度のご恩、ブラーシュ男爵家は決して忘れません」
部屋に入るなり、なんと、ブラーシュ男爵夫人が膝を折って、俺に頭を下げたのには驚いた。
それは、男爵夫人ばかりではなく、その部屋で待っていた、トゥーラさんを始めとした騎士団の主立った女性達も同様だった。
「え、いや、男爵夫人ともあろう方が、そんな……」
焦る俺に、クラウディア・ド・ブラーシュは、それこそ薔薇のような微笑みを向けてきた。
「アンベルクの王家、及び、貴族は〈禍神の使徒〉との戦いに赴いた〈勇者〉の部下を、その起源とすることはご存じでしたか?」
初耳である。
だが、この世界に召喚され、国王に初めて会った時、少なくとも対等以上の相手として俺たちを扱った、その記憶が脳裏に浮かぶ。
「異世界より降臨せし八人目にして、真の勇者たる〈装魔の勇者〉様。あなたは、その事実を証明してみせました。なれば、男爵に過ぎない私が膝を折ることに、何の不思議がありましょうか」
「えっと、その、柄じゃ無いと言うか。ろくに、覚えてないし。とにかく、困るんですよ」
俺が本当に困惑していることがわかったのだろう。
ブラーシュ男爵夫人はいっそうに好意的な表情を浮かべ、口元を手で覆った。
「ほほほ。〈装魔の勇者〉様は、まことに謙虚であられ、傲慢とは縁遠いようですね。わかりました。臣下の礼を取るのは、まずは、これまでといたしましょう」
そう言って優雅な所作で立ち上がってくれたので、俺としては、ほっと息をつくことができた。
だが、男爵夫人の次の言葉に、再び目を剥くことになる。
「ですが、このクラウディアを始めとして、ブラーシュ男爵領の女達は〈装魔の勇者〉様のものです。夜伽が必要とあれば、誰もが拒むことはありませんわ」
そんな事を言われて思考が停止してしまった俺に取って代わるように、オリヴァーさんが俺の傍らから進み出た。
「男爵夫人。せっかくですが、そのようなお申し出は――」
反応に困るだけの俺と違って、さすがにオリヴァーさんはしっかりと対応してくれるようだ。
「色々と工夫を凝らさねばなりませんので、今夜にでも詳細を詰めましょう」
だから、どうしてそんな方向に行くんですか。
「あら、どういうことでしょう」
「性癖の問題と言いますか、一筋縄ではいかぬと申しましょうか」
そう言って、オリヴァーさんが何事かをごにょごにょと耳打ちすると、男爵夫人の顔色が変わった。
「えっ、ええっ!」
真っ青になったり、真っ赤になったり、目まぐるしい顔色の変化である。
「そ、それは……その、あの。さ、さ、さすがは〈装魔の勇者〉様? で、では、そういうことなら、ひょっとして、このベルトは外した姿の方が良いのかしら……」
「あー、無理はしなくて良いですよ」
「い、いえ、ブラーシュ男爵家の名にかけて、どのような事でも耐えて見せましょう」
声を震わせ、涙目になって俺の方を見ながらも、それでも毅然と決意を示す男爵夫人だった。
つか、オリヴァーさん、何を吹きこんだんですか。
「ともあれ、その件は先ほども申し上げました事情で色々と準備が必要ですので、後ほどとしましょう」
「そ、そうですね」
美貌の薬師が何食わぬ表情でそう言うと、それまでの狼狽した態度が嘘のように男爵夫人は落ち着きを取り戻した。
優れたリーダーは一貫した信念や姿勢とは別のところで、「それはそれ、これはこれ」という割り切りと気分の切り替えが早いと母さんは言っていたが、男爵夫人もそうした資質の持ち主だったようだ。
「まずは、あちらを優先しましょう。トゥーラ、例のものを」
気を取り直した男爵夫人は、女騎士団長に視線を向けた。
「はい」
短く答えたトゥーラさんは、傍らにあった箱のなかから丁寧な仕草で二つの品を取り出すと、俺に近づき恭しく差し出した。
「えーと、短剣の鞘ですか?」
そう、それは古びた革製の、短剣を納める鞘に見えた。
何で鞘だけなのか、とか、何で二つもあるのか、とか、疑問はつきなかったが、空気を読んだ俺は差し出された品をひとまず受け取ることにした。
「我が家に伝わる品です。見ての通り、値打ちものとは見えませんので神殿も見逃したようですが、これこそが我がブラーシュ男爵家にとって、最も重要な家宝なのです」
「はい?」
「これは、先代の〈真の勇者〉が残した、言わば遺品の一つ、いえ、二つですが、そのように伝えられております」
「え!」
俺はまじまじと、その古ぼけた革製の鞘をみつめた。
「遺品って……」
「もちろん、あなたが着ておられる、その服も遺品ですよ」
言われてみれば、たしかにそうだ。
「そうか、古文書以外に口伝というのがあったか。こうなると、他の独立貴族にも代々密かに伝えられている情報があるかもしれないな」
例によって、オリヴァーさんは何事かを考え込んで呟いている。
それにはかまわず、男爵夫人は姿勢を正し、そして厳かな口調で言葉を紡いだ。
「我ら古の盟約に従い、異世界より降臨せし〈真の勇者〉に仕え、その剣となり、あるいは、その盾とならん」
トゥーラさんをはじめとする騎士の女性達もそれに続けて同じ言葉を唱和する。
「ど、どういうことでしょう?」
意味を把握しかねて、恐る恐る尋ねる俺に、男爵夫人はにこやかに応えた。
「かの〈七大の勇者〉を旗頭する〈七大の騎士団〉はご存じでしょう」
「はい」
「先代の遺品を所持せし正統なる勇者――〈装魔の勇者〉様を旗頭とした、もう一つの騎士団。これは、その宣誓です」
男爵夫人がそう言って合図すると、トゥーラさんに、周りの女性騎士達が次々と鎧や兜を付けていく。
さほど時間をおかずに、トゥーラさんは、鱗のような紋様をした重甲冑を装備した姿になった。
龍を模した兜の面当てを下ろし、完全武装という感じだが、しかし、武装しているのは腰から上だけで、下の方は騎士服のズボンのままである。
その腰に、最後の装備らしいベルトが巻かれる。
「ご覧あれ」
少し離れた場所に進み出たトゥーラさんが高らかに叫ぶ。
「これが〈真の勇者〉を旗頭とする、新たな騎士の姿です」
ベルトのバックルに刻まれた魔法陣が輝き、トゥーラさんの腰から下は異形のものに変わっていった。
「こ、これは……」
前もって聞いてはいたが、それでも、俺は思わず息を呑んだ。
魔法陣の輝きが消えた後に現れたもの。
それは馬の首から上が人間の上半身に置き換わったような、かの人馬獣を思わせるフォルムをしていた。
だが、鋼の鱗に覆われた下半身は、決して馬のものではない。
「ふむ。〈禍神の使徒〉に抗った古代王国の中に、龍を使役した騎士団の伝承があったな」
オリヴァーさんが淡々とした口調で、その膨大な知識の一端を披露した。
馬よりも早く走り、馬とは比較にならぬほど頑健な龍。
その龍は全身を鋼の鱗で覆い、〈禍神の使徒〉が放った魔物の牙や爪をものともしなかったと言う。
「ブラーシュの伝承に言う守護の龍とは、つまり、その龍――鋼龍だったということか」
美貌の薬師が恩師たる学術院長に宛てた文に、こう記されていたと後から知った。
異形たるをもって力を顕現する〈装魔の勇者〉。
その〈装魔の勇者〉を旗頭とするのは、やはり、異形の騎士団である、と。
――かくして〈鋼龍の騎士〉を主戦力とする〈鋼の騎士団〉は〈禍神の使徒〉との戦いにおいて、八番目の騎士団として姿を現すこととなる。
次回
『第62話 七大の騎士団、出陣』
1/28の8時更新予定です。
既に見抜かれておりますが、頂いた感想にありました通り、主人公の化身には第二形態、複数を混ぜた形態があります。
さすがに方式は異なりますが。(^^;
【追記】
こちらも、感想欄にてのご指摘があり、
〈禍神の使途〉→〈禍神の使徒〉
と訂正しました。
ご指摘ありがとうございました。
それにしても、使途。
なんとなく、限られそうですね、使いみち。
【1/23 追記】
感想欄でご指摘頂きましたキャラ名ミスにつきまして
訂正しました。




