第19話「嫌な予感」
次の日も学校は賑やかだった。
雨野の心の中を除いて。
その日、少し気になることがあった。
平野が学校に来ていないのだ。
もう帰りの時間だというのに。
これに対してクラスの連中は風邪ぐらいだろうと思う派閥と雨野の方を向く連中に別れていた。
たまったもんじゃない、何もしていないのに疑われるのは心底不快だった。
外は雨、もうすぐ学校が終わる時間だ。
これが終わればレイに会うことができる。
それだけが雨野の心の支えであったのだ。
しかし、そう思っていられるのがどれだけ幸せなのか雨野は知らない。
6限が終わり、帰ろうとしたその時、クラスのがざわつき始めた。
いつもなら気にせずに出ていくところだが、今日は様子が違う。
余程のことがあったらしい。
みんなスマホを確認している。
それを見て雨野もスマホを開き、1番最新のニュースを確認してみた。
雨野は腰が抜けたかのように椅子にもう一度腰掛けてしまった。
そこには女子高生が何者かに襲われたという記事が載っていたのだ。
女子高生は平野だった。
病院に搬送され命に別状はないが、腹部を刺されてしまっていたらしい。
呼吸が乱れ、クラスのヤツらに悟られないように教室を出て、雨の中、自転車に乗り、あの公園を目指した。
雨具など着ることを忘れて、ただひたすらに自転車を漕いだ。




