第二十三章 記憶にない真実
第23章「記憶にない真実」です。
ここでは、
女子生徒が2人の水野にある質問を行います。
この質問が意味する真実とは?
物語がいよいよ、一つの真実に辿り着きます。
それでは、どうぞ!
そして、女子生徒は、生徒たちに尋ねる。
「みんなは、このゲームで修学旅行の記憶を取り戻してきたんだよね?」
「……そうだよ。」
「先生が、恐怖でクラスを支配していたことも……思い出した。」
「……そう。」
女子生徒は、二人の水野を見る。
「だから、先生2人に聞きたいことがあるの。」
「修学旅行当日……」
「私は、バスのどの席に座っていた?」
生徒たちが顔を見合わせる。
「……あれ?」
「どこだっけ……?」
偽担任は、少し考える。
そして――
「一番前の席。」
「左側の窓側だ。」
女子生徒は、小さく笑った。
「……先生。」
本物の水野を見る。
「本当の答えを教えて。」
水野は、頷いた。
「ああ。」
そして、偽担任を見据える。
「お前は……偽物だ。」
偽担任の表情が変わる。
「姿も、声も、仕草も……俺とそっくりだ。」
「でも――」
「生徒たちへの向き合い方だけは、俺とは違う。」
「俺は、生徒を恐怖で支配したりしない。」
「生徒たちを信じて、自分で答えを出すのを待つ。」
水野は、生徒たちを見る。
「それが、俺の教師としての答えだ。」
そして――
「修学旅行当日。」
「女子生徒が座っていた席は――」
「……無い。」
「……え?」
生徒たちが驚く。
偽担任も、言葉を失う。
「女子生徒は、バスに乗っていなかった。」
「遅刻していたんだ。」
「俺は、それを知っていた。」
「だが、生徒たちには伝えていない。」
水野は、偽担任を見つめる。
「だから……」
「生徒たちの記憶には、答えが存在しない。」
「それなのに、お前は答えた。」
「お前は、生徒たちの記憶から答えを作ったんだ。」
「でも――」
「本当の答えは、記憶の中には存在しない。」
「だから、お前は知らなかった。」
「女子生徒がバスに乗っていなかったことを知っているのは――」
「俺だけだからな。」
水野は、偽担任を真っ直ぐに見据える。
「お前は……俺じゃない。」
「偽物は――」
「お前なんだよ。」
第23章を読んでいただき、ありがとうございます!
女子生徒の質問によって、どちらが偽物の水野なのかを証明することに成功した。
ここから、物語は最終局面へ…
果たして、水野達は無事にゲームを終えることが出来るのでしょうか?
引き続き、楽しんでいただけたら嬉しいです!




