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説教です

「ごめんなさいごめんなさい! 私はバカです!」


「うん、否定はしないよ」


 酷い! けど何も言えません。


 帰った途端にお母さんに叱られてしまい。勇気は自分が何をしたかを理解する。 そして、ご飯を食べて自分の部屋に戻ると直ぐに勇気に電話をかけ、謝罪する。


「はぁ、次会った時にやらかしてしまうと、日乃理くんと一週間も会えないんですか」


 勇気には脅しが一番聞くので、夏は日乃理と話し、この判断をした。

 なので次日乃理がダメと判断すると、勇気は一週間日乃理と直接会うことができなくなる。


「けど、もう私は日乃理君を家に呼ぶのも日乃理かんの家に行くのも良いと言われたので良いのかもしれません」


 だが、もう自分の家に日乃理を連れてきたり、日乃理の家にも言ってしまったので、そこら辺は許可が出た。


 家近いですし、毎日でも私は行くつもりですよ! もちろん注意してですけど。


「毎日来るつもりだよね?」


「なんで分かったんですか!?」


 顔も見て無いのに分かるなんて、日乃理君はすごいんですね。


「勇気の考えることが分かってきたんだよ」


「それでも凄いですよ」


 私なんて顔見てても分からない時ありますよ。もうそこまで私の理解ができているとは。

 勇気は日乃理に感心する。


 それじゃあ明日の話ですね!


「まあ謝ることもできましたし! 明日は私の家で遊びましょう!」


「そうなると思ったよ」


 ふっふっふっ! 私は毎日会うつもりですからね! そりゃ嫌と言われると我慢しますが。

 興奮してたら無理かもですけど。


 友達が日乃理しかいない勇気にとってほとんど毎日遊べる日乃理は大事な存在なのだ。


 そうして明日の予定を決めて、少しすると勇気は日乃理との通話を終わる。

 そして今度は宇宙へ通信するために、自分の体を操作する。


「あー、聞こえてますか?」


 教えてもらったとは言え、やったことが無いのでこれで合ってるでしょうか?


「ああ、聞こえている。……それで、地球での生活はどうなんだ?」


 確認して少しすると聞き慣れた声が、返ってくる。


「いやぁ、やっぱり懐かしいですね、それに娯楽が多いのが本当に、本当に!! 良いです」


 面白すぎてびっくりしたくらいですよ! 漫画だけで数時間時間が潰せるんですから。

 宇宙だったら暇すぎて一人でじゃんけんする所ですよ。


「それは良かったよ」


 ユーノは画面越しでも分かるくらい嬉しそうに笑う。


「それと! なんと男友達が出来たんですよね! 三日連続で遊ぶ予定です!」


 これですよ。自慢したかったのは。地球に来て直ぐに出来たんですから。これはコミュ力があるってことですよね。きっとそうです! たぶん。


「男!? まじか! 悪い男じゃ無いだろうな? 利用されてないよな? いっそのこと俺が明日にでも行って見極めてやる!」


「ちょ、ちょっと! 何言ってるんですか。ちゃんと優しい子ですよ! ユーノさんは親ですか! それに来れないですよね?」


 心配してくれるのは嬉しいですけど、私だってそれくらい……多分わかりますよ。多分……知りませんけど……。

 

 自分ことを考えると、絶対大丈夫とは言えなる。


「そ、そうか、すまん。けど男友達か。大丈夫か?」


「何を言ってるんですか! 私だって元は男なんです! 男性の方が話しやすいですし話も合います」


 本当に、心配性なんですよ。日乃理君はそんな子じゃありません。私でも分かるくらい良い子ですよ。


「いや、そう言うことじゃなくて、グイグイ行きすぎて困らせて無いかと思って。特に男だとな、絶対してるだろ」


「…………」


 なんで分かるんですか、まあ分かるでしょうね、十年も一緒にいたんですから。

 反省してるんですよ。けど勢い任せに動いちゃうんですよ。


「図星かよ…………何したんだ?」


「は、反省はしてるんです」


「そういうのいいから、何をしたんだ」


 怖いですよ。怒られたく無いです。けど絶対怒られる雰囲気ですよ。

 なんでユーノさんにも叱られないといけないんですか。さっきお母さんに叱られたのに。


 だが、もう言うしか無いので、勇気はしぶしぶ口を開く。


「えっと、最初声をかけられた時に……泣きつきちゃいました」


「まじかよ……まだあるだろ?」


 な、なんで決めつけるんですか。まあ、ありますけど。

 けど決めつけは良く無いですよ。


「それで、その後家に強引に連れて行って、遊びました」


 もうこれ言いたく無いんですよ! 黒歴史なんですから。恥ずかしいんですよ。私がやらかしたことを言うのは。


「はぁ、もう、俺のせいなのか? 甘えさせすぎたか?」


「いや、もう謝ったんです! 本当に親じゃ無いんですから!」


 結構前から反省してるんですよ、もう怒られたんですよ! 

 私は説教されに来たんじゃ無いんです。自慢しに来たんですけど!


 友達が出来たのを自慢しようとしたのに勇気は叱られてしまい。心の中で文句を言う。


「はぁ、本当にそれだけか?」


「…………今日も……強引に相手の家に行きました」


 なんで言わせるんでしょう。この件に関しては本当に申し訳ないと思っているんですよ。

 私は隠し事出来ないんですか? そんな私のやりそうな事は分かりやすいですか?

 普段の行いなんですか? まあ、私が悪いんで仕方がないんですかね。


「はぁ、その友達は大丈夫なのか?」


「そりゃ大丈夫ですよ」


「なら次から気をつけろよ、本当に、お前の親にもなんかもうしわけないし」  


 ユーノさんは完全に私の親気分ですね。 まあ十年面倒見てもらってたらこうなるもんなんでしょうか。

 まあ宇宙でも最初以外はこんな感じだった気がしますけど。


「まあ、今日はこの辺にするか、次はいい知らせだけを待ってるからな」


「はい」


 そして、ユーノとの通話が切れる。


 はぁ、夕方までは楽しかったのに、怒涛の連続説教ですよ。


 仕方ないのは分かっている。分かっているが乗り気になんてなれるはずがない。


「次はいい知らせだけを言えたらいいですね。目標にしますか」


 多分それが出来たなら一歩成長出来るはずです。

 ずっと日乃理君頼りはダメですからね。

 

「よし! 明日は初めて何も怒られずに乗り切りましょう! 私なら多分出来ます!」 


 目標ができたら早い、後はそれをこなすだけ。

 勇気はだんだん明日が楽しみになってくる。


 きっと出来たらお母さんもお父さんも、ユーノさんだって褒めてくれます!

 私だって出来るってとこを見せてやるんですよ! 最悪日乃理君が止めてくれるでしょうし!


 そして勢いづいた勇気は明日のことを考えながら眠りについた。



♢♢



「そうか、リノコに友達が出来たか」


 勇気との通話を終えた俺、ユーノは一人自分の部屋で笑う。

 通話をした時はちゃんと叱ったが、友達が出来たとなるとやはり嬉しい。


 十年間も見ると、情が移るものだ。最初の頃は新しく見つかった生命体の居る星から攫ってきた子供の面倒を見てくれと言われて仕方なく勇気の面倒を見ていたが、一年も経つと、俺は勇気と居るのが楽しみになっていた。


 若返ったとしても、勇気を体の年齢五歳から育てたのだ、勿論成長も見てきた。


 そんな勇気が地球に帰る時、事情を分かっている親がいるとは言え心配していた。

 俺たちが攫ったせいで、勇気が地球で嫌な思いをしないだろうかと。


 そんな勇気にこんなに早く友達が出来たとなると、本当に嬉しい事だ。

 まあやらかしてもいるようだが、それでも受け入れてくれているようだし、安心だ。


「近々親御さんにも直接謝りに行かないとな」


 通信の文字では何度も謝った、だがやはり申し訳ない。急に攫って十年間会えなくしたのだから。

 ユーノは攫うのは反対派だったので、より申し訳ない

 当然歓迎はされないだろう、だがしない選択肢はない。


「今は地球が夏、なら次の夏までには行かないとなぁ」


 だが、地球の近くを通ることなんてそうそうないため、直ぐ行けるかは分からない。


「はぁ、もやもやする」


 早く謝ってこの申し訳なさを少しは楽にしたい。許されなくても、言うだけで良いから、早く。

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