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遊ぶのは2回目です!

「日乃理くーーん!!!!」


 勇気は日乃理を見つけると大声で走りながら、駆け寄る。


 あれ、何で周りを見てホッとしているんでしょう。笑顔で手を振るくらいしてくれれば良いのに。


「久しぶりですね。て、昨日ぶりですけど!」


「う、うん」


 そう勇気は日乃理の手を掴みながら言うと日乃理は恥ずかしそうにする。


 何で少し照れてるんでしょうか。……あ、やってしまいましたか? 昨日お母さんにスキンシップは適度にと言われたのに。えっと取り敢えず離れないと。


「すいません、昨日謝ったのにやってしまいました。それとお母さんには言わないでくださいね。気をつけますから」


 言われたのにやったとなると、結構怒られちゃいます。

 今までなら気にしてなかったので、気づけただけマシですけど。


「いや、一応言うよ」


「ちょ、今のはセーフです! セーフ!」


 流石に酷いです、少しだけだったのに! しかも途中で気づけたのに! 凄いことですよ!


「嘘嘘、今のは黙っておくよ」


 日乃理は面白そうに笑う。


「もう! 揶揄わないでください!」


 日乃理君にまでやり返されてしまいました。けどお母さんに言われないだけ良いですか。いっそのこと抱きついてやりましょうか。


 勇気はやり返しをしてやろうかと考えるが、


「けど、次はないからね」


「うぐ……はい」


 日乃理に釘を刺され諦める。


「気を取り直して入りましょうか」


 もう切り替えましょう、切り替えは大事ですからね! 今のは私が悪い、それで終わりにしましょう。


 そうし、勇気と日乃理は本屋に入って行く。


「それで、どれが良いか選んどいてくれましたか?」


 この前、次は日乃理君のおすすめを買いますと言ったので今日はそれを買います。 昨日念押しもしましたし多分大丈夫ですよね。


「そうだね、取り敢えず三冊選んだよ」


「三冊!? 大丈夫なんですか?」


 怖いですよ、三冊は怖いんですよ! 選んでたら本屋から抜け出せなくなります!


 昨日のことがトラウマになっている勇気はまた三冊で悩むのかと、怖くなる。


「大丈夫、大丈夫だから、全部一冊か二冊ずつ買おうよ」


 急に勇気が焦り出したので日乃理は落ち着けるため補足する。


「そ、そうですか、すいません。少し取り乱しました」


 今は日乃理君がいるんです。大丈夫ですよね。

 情けないです。これだけでここまでなるなんて。

 じゃなくて、もう考えない。切り替えるんです!


「じゃあオススメされたこれを二冊づつ買いましょう!」


 勇気は気持ちを切り替え、買うものを決める。


 この前の一冊も面白かったですし、続きも買っておきましょうか。


 そして勇気は本を買い終え本屋を出る。


「えっと、この後は昼食を食べるんだよね」


「はい! 近くのレストランで食べる予定です!」


 今日は本屋を言った後、お店で昼食を食べ、その後にゲームセンターに行く予定だ。なぜこの予定にしたかは全部勇気が言ってみたいからである。


 帰ってきてからは外食が多かったですが、友達ととは初めてですから。ゲームセンターも、いってみたかったんですよね。楽しみです!


 そして勇気達二人は、飲食店に向けて歩いていく。



♢♢



「いやあ、日乃理君上手すぎません? 一回も勝てなかったんですけど」


 日向達はご飯を食べ、ゲームセンターで四時間ほど遊び、今は帰りながら駄弁っている。


「まあ俺、週四ぐらいで居るからね」


「それでもいい勝負くらいはしたかったです」


 勇気はあらゆるゲームで対戦やスコアで競ったが、一度も勝てなかったどころか、ボロ負けし、一通りやると、半泣きになりながら勝負をやめることにした。

 それからは戦いは諦め、日乃理に教えてもらうことにした。


「まあ何となくは分かりましたし、日乃理君を越す日も近いですよ!」


「うーん、それはまだまだ先じゃない?」


「……」


 それくらい分かってますよ。言ってみたかっただけですから。


 そして日乃理をじっと睨む。


「ごめんごめん」


 けどむかつくんで少しくらいやり返しましょう。


「あ! じゃあ今日は日乃理君の家に行きましょうよ!」


 これから私は日乃理君と結構遊ぶつもりですし、挨拶もついでにできますしね。それにやり返しもできます!


「は!? 何言ってんの! また夏さんに怒られるよ?」


「いや、怒られませんよ。もう昨日も遊びましたし」


 そうです、もう関係値は積んでますし、行っても怒られません! そのはずです!


「いや昨日これで怒られたんだよね? やってることそんな変わんないよ。せめて一ヶ月後とかさ?」


「うるさい! うるさいです。やると決めたらやるんですよ!」


 もう私は決めたんです。それにもう私の親とは会ってるんですから。変わらないですよ。


「まずい、勇気が暴走した!」


 日乃理は昨日夏から聞いていたのだ。時々勇気が空回りして、注意を言されていようが、自分が納得すれば勢い任せに行動してしまう時があると。

 そして、そうなったらできる限り止めて欲しいとも頼まれた。


「お母さんは何も言わないと思うけど、俺は恥ずかしいんだけど。だから、今日はやめてさ、せめて一週間後にしない?」


「尚更行きます!」


「どうすればいいんだ」


 一週間なら勇気でも我慢できると踏んでの日乃理の行動。だが勇気はやり返しも込めて、行きたいと言っているので、逆効果になっているのだ。


 えっと、日乃理君の家はあっちですよね。


 昨日家が結構近いと教えてもらい、自分の家から日乃理の住んでいる家が見えたので、場所はちゃんと分かっている。


 そして日乃理は力で勇気に勝てないため説得するしかないが、結局、説得は失敗し、勇気は、日乃理の家のインターホンを鳴らしてしまう。


 少しすると日乃理の母だろう人物がドアを開け、出てくる。


「はーい、て日乃理じゃない」


 この人が日乃理君のお母さんですかね? まあまずは挨拶からです! 今日はいけるのなら日乃理君の部屋に入ることができたら良いですね。


「で、その可愛い子は誰なの? もしかして昨日話してた?」


 そして注目は勇気に向く。


「んーー、はぁ……そうだよ、この子が昨日話した仲良くなった子」


「勇気です! よろしくお願いします!」


 悩んだ末に日乃理は言い。それに勇気が乗っかり自己紹介をする。


「あら、その子が! 日乃理が嬉しそうに言うものだから気になってたのよ! じゃあ勇気ちゃん、家に上がってく?」


 勇気のことは日乃理が話していたらしく、スムーズに受け入れられることが出来た。


「けどもう今は五時過ぎているので、日乃理君の部屋だけ見せてもらっても良いですか!」


「ちょっと何言ってんの!」


 日乃理は挨拶をして終わりだと思っていたので、自分の部屋を見たいと勇気が言い出し驚く。


「まあ話し合って決めなさいね」


 そう言うと、日乃理の母はキッチンに戻っていく。


「じゃあ日乃理君、部屋に案内してください!」


「もう良いよ…………ついてきて」


 日乃理も昨日今日で学んでいるので、今の状態の勇気はもう止めようがないことくらい分かっている。なので諦める事にする。

 そして、勇気を家に上げ、日乃理は自分の部屋に案内する。


「ここが日乃理君の部屋ですか。綺麗ですね」


 日乃理の部屋はベッドがあり、棚に漫画やラノベ、勉強道具などが置かれている。そしてアニメのグッズなどもチラホラあり、それら全てがきちんと整理整頓されていて、非常に心地がいい部屋だと勇気は思う。


「それなら良かった」


 日乃理もそこら辺はきちんとこだわっているので、褒められるとシンプルに嬉しい。


「じゃあ今日は帰ります。一週間後でしたっけ? その時にまた日乃理君の家で遊びましょう」


 流石にもう夕方ですからね、ここから何かする事は出来ません。


「そう言う意味で言ったんじゃないんだけどな…………まあいいか、分かったよ」


「じゃあ帰りますか」


 そして、一階に降りて、玄関の扉を開けて、勇気は日乃理の家を後にする。


「はあ、まあこれくらいなら良いか、母さんも嬉しそうだったし」


 勇気が帰ると、日乃理は独り呟く。


 流石に緊張はしたが、母の反応は思った通り、良いものだったので、一安心だ。


「日乃理、良い子を友達にしたじゃない。それに美少女だし!」


 リビングに行こうと振り返ると、母がドアを開け声をかけてくる。

 どうやら聞いていたらしい。


「ま、まあそうだね。」


 日乃理も勇気のことは美少女だと思っている。

 だが、


「まあ、び、美少女だけどさぁ、変わってるよね、勇気は」


 夏さんが、勇気を心配かける理由がよく分かる。気づけばふらっと迷子になりそうだ。

 それで探すのにも時間がかかるタイプだよね。


「あら、そうなの? まあけど仲良くしなさいよ。せっかく出来た友達なんだから」


「分かってるよ」


 日乃理は中学一年生の時から学校に行ってないため。友達が少なく。引っ越してからは、特に交流が少なくなっていたので。母からすれば結構嬉しく、この交流を大事にして欲しいと思っている。


「じゃあいつも通り部屋で勉強するの?」


「うん、けどその前にやることもあるけど」


「そう? まあ私からは何も言わないわ」


 そう言い、キッチンに戻っていく。


 そして、日乃理は自分の部屋に入ると、スマホをスッと取り出し、夏に、電話をかける。


「まぁ、流石に今日のことは報告しとかないとだよね」


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