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久しぶりの親です!

「「お帰り! 勇気!」」


 玄関のドアを開けると母と父、が迎えてくれる。


「あ母さん! お父さん!」


 久しぶりに親の顔を見て、勇気は嬉し涙を流しながら、飛びつく。


 少し歳をとっていますが、やはり久しぶりだと嬉しくて涙が出てきますね。


「あらぁ、可愛くなっちゃってぇ」


 そう言い涙を流しながら笑顔で母小夏夏(こなつなつ)は勇気を抱きしめる。


 良かったです、いい感じで迎えてくれて。私の親は優しいですね。


「ほら、勇気、上がって話をしよう」


 父小夏春(こなつはる)も涙を流しながらそう勇気に言う。


「あ、そう言えば弟ができたんですよね? 私が宇宙に行った時にお腹にいたのでずっと気になっていたんですよ!」


 そう、宇宙にいる間毎日気になっていたこと、もう生まれるって時に連れ去られたので、どんな子なのか気になって仕方がなかったのだ。確かもう九歳ですよね。


「ふふふ、さっきから後ろのドアに隠れながら見てるわよ」


 ドア?


 そう言われて後ろにある開いたドアを見てみると、ドアに隠れ小さな男の子がこちらをじっと見ている。


「あの子ですか! 可愛いですね! 有事(ゆうじ)ですよね?」


「そうよ」


 勇気は通信で名前を教えてもらっていたので知っているのだ。


 そうですか! 嬉しくてまたお尻の左の方から水が出そうです! 宇宙にいた頃なら出ててますよ! けどだめです、今やったら漏らしたみたいになりますし。流石に家に帰って直ぐにこんな事をするわけにわいきません。


 そして、勇気は靴を脱ぎ、初めて会う弟、有事に近づいていく。


「初めましてですね有事、私のこと、お母さんから聞いてますか?」


「う、うん」


 急に来た勇気に少しびっくりしながら、勇気は頷く。


「そうですか! 私は有事のお兄さん? いや、お姉さんでしょうか? まあどちらでもいいですが、これからよろしくお願いしますね!」


 自分は今女性の体だが、どちらかと言うと自分の感覚は男よりなのでお兄ちゃんと迷うが、めんどくさくなりそのことを考えるのをやめる。


「よ、よろしく、ね、姉ちゃん」


 有事は下を向き辿々しく言う。


 お姉ちゃんを選びましたか、じゃあお姉ちゃんですね!


 勇気はお姉ちゃんになる事を決める。まあどちらにしろ接し方は変わらないが。


 やっぱり弟は可愛いですね。


 そして、勢い余って勇気は有事に抱きつく。


「ちょっ、お姉ちゃん!?」


 有事はいきなり抱きつかれ、頭を赤くし、困惑する。


「いやー、待望の弟ですからね! へへへへ」


 そうです、十年も待ったんですよ! 抱きつきたくもなります。


「ちょっと、離れて!」


 耐えられなくなった有事が勇気を押し、夏の後ろに隠れてしまう。


「お、お母さん! もう有事は反抗期なんですか? 出会って数分の早すぎ反抗期?」


 すぐ有事に離れられて、勇気は反抗期を心配し、夏に聞く。


「心配しなくていいわ、ちょっとスキンシップが強すぎて照れてるだけだから」


「そうですか! それなら良かったです!」


 スキンシップですか、やっぱり久しぶりだから忘れてますね! けどユーノさんにやった時も嫌な顔をされた気が…… うん、気のせいですね! 次から気をつけましょう。


「あ、じゃあお家探検に行ってきます!」


 気を取り直し、勇気は気になっていた事をすることにする。


 自分の部屋も用意してあると言っていたので、見てみましょう!


「あ、それなら有事と一緒に行ってきなさい、仲良くなれるし!」


「ちょ! 母さん!?」


 突然そんなことを言う夏に有事は大きい声で驚く。


「そうですね! さすがお母さんです! じゃあ行きましょうか、有事 お家探検、主発です!」


 そうして有事に近づき手首を掴み、連れていく。


「ちょっと! まってよ! ねえ!」


 勇気は有事の主張を聞かずに、強引に連れていく。



 ♢♢



「お母さん、探検終わりました!」


 全ての部屋を身終えて、勇気は夏に言う。


 やっぱり自分の部屋となると愛着が湧きますね、あそこが今日から私の部屋ですか! 楽しみです!


 勇気の部屋は前とあまり変わらず、漫画やアニメのグッズが置かれてたり、棚の上に漫画があったり、後は机やベットがあるくらいだった


「そう、なら良かったわ、ほら、今日はお帰りパーティーの準備が出来てるから、食べましょう!」


 勇気が机を見ると、そこにはお寿司がズラリと並んでいる。


「おお! お寿司ですか! 美味しそうですね!」


 久しぶりの日本の料理ですよ! やっぱりこっちの方が馴染みます!


「一つ食べていいですか?」


 耐えられなくなってマグロを取ってすぐに食べる


「良いわよ、てもう食べてるわね、ふふふ」


 答えを聞く前に、勇気はお寿司に手を伸ばして食べてしまい、春に笑われる。


「これですよ! やっぱり日本食の方が好みですね!」


 宇宙の食べ物も美味しいかったですけどやっぱり日本の食べ物の方が口に合います!


「じゃあもう皆んな座って食べよっか」


 春がみんなに呼びかけ、全員が座る。


「「「「いただきます」」」」


 全員揃えて言い、食べ始める。


 少しすると、


「そういえば、結構性格も変わってるのね」


 急に夏が話し出す。


「そうですね、体を改造された時に、いろいろ変えられましたから、けど記憶とかは無くしてないので心配しなくて良いですよ、性格や口調は変わっても私わ私のままです!」


 少し勇気は焦る、自分の変わっている性格に何か思われてるんじゃないだろうかと。


 性格が変わっていると言っても、今まで心の中で思っていたことを、良い感じに表に出せるって言うだけだ、内側はあまり変わってない。


 宇宙人は地球のことを知りたくて勇気を拉致したので、別に記憶をなくす必要は無いなのだ


「ふふふ、心配しなくでも大丈夫よ、どんな性格でも、あなたは私の子供だもの。それに私には口調と体以外そこまで変わってないように見えるし」


 さすが親だそこまで見抜けている。


「そうですか!」


 私が心配する必要は無かったようですね! あ、そうだ!


 勇気は有事に見せたかったものを思い出す。


「有事、見ててください! 私、目からビーム出せるんですよ!」


 ふっふっふっ、これです、九歳の男の子だと、ビームとか絶対好きです! 現に私は今でも好きですし。


「何言ってるんだよ姉ちゃん、そんなの人間が打てるわけがないよ。もしかして姉ちゃんって厨二病?」


 有事は勇気を小馬鹿にしたような感じで笑う。


 うう、絶対信じてませんよ、確かに地球では急にそんなこと言われても普通信じませんよね。けど厨二病呼ばわりは酷いです……これも急に言われたらそう思いますね。これは見せて信じさせるしかありませんね!


「そんな事ないです! 見ててくださいよ」


 そう勇気が目からビームを出そうとすると。


「コラ! ここでそんなことしたらどうなるか言ってみなさい」


 勇気が目が少し光った時、春が少し勇気に怒鳴る。


「え、えっと、机が貫通します」


 怒られてしまいました。そうですよね、家のものを壊すような事をしてしまうところでした。戻ってきて浮かれてたようです。


「何しようとしてるんだ、本当に、まあ次から気をつけてくれれば良いからね」


「はい、ごめんなさい」


 最後に優しく春に言われて、勇気は謝る。


「え? お父さん信じてるの?」


 普通に信じている春に有事は驚きながら聞く。


「そりゃ宇宙だからあるんじゃないかな、勇気も色々変えられてるし」


 春はそう言うが有事はとても信じれない。


「て言うか宇宙にいるって嘘だよね? 僕を、まだ子供扱いしてるだけだよね?」 


 有事は勇気が宇宙にいると小さい頃から言われていた、五歳くらいまでは信じていたが、子供騙しだと思い、どこか日本の違うとこにいるのだと思い、もう信じていない。性別も写真では男っぽかったし親にも昔は男だったと言われていたが、信じずに多分女なんだろうと思っていた。


「そんなことありませんよ! えーーと、何か安全に楽しくすぐ見せれるものは……あっそうだ!」


 アレですアレ、アレなら安全ですし、楽しいはずです!


「ふっふっふっ、見ててくださいね、脹脛からクラッカーです!」


 勇気は自信満々に足を上げる、すると、


 パン!


 勇気の足、脹脛から、紙が音と共に出てくる。


「どうですか! これで信じてもらえましたか?」


 そう自慢げにに勇気が言う。


「え? まじ、本当だったの?」


 流石に今のを見ると有事ても信じざる終えない、一瞬手品だと思ったが用意している素振りが全く無かったのでその線は消えている。


「やっと信じてくれましたか、お姉ちゃん、宇宙に居たんですよ、宇宙人と一緒に!」


 勇気は信じてくれたので嬉しくなる。


 だが、


「て言うかさあ、脹脛である必要あるの? せめて手とかさあ、あったんじゃないの? 脹脛とか下すぎない?」


「え!? いや、別に、面白いからじゃないですか?」


 急に有事に言葉で詰められ、勇気は言葉に詰まり、なんとか絞り出して言う。


「いや、絶対手の方が分かりやすいからまだ面白いんじゃない?」


 さらに有事は詰めてくる。


「う、うう、けど、なんかありますよ……たぶん」


 勇気も絞り出そうとするが見つからない。


「て言うかそもそも面白くないけどね」


 そして更に刺してくる。


「そんな事ないです、そんな事ないです!」


 もう勇気はそう信じて言うしかない。


「じゃあ何があるか言ってくれるかなあ」


「うう」


 もう今の勇気が何を言っても勝ち筋はない、ずっと有事が攻めてくる。


「お父さん! 有事が口ぷで攻めてきます! 怖いです!」


 もう何も言えなくなり、ついに勇気は席を立ち春に泣きつく。


「いやまあ、今のは有事の正論だよ」


「そうなんですか?」


 春も有事が正しいと言うので聞き返す。


「まあ僕はそうだと思うよ、母さんはどう思う?」


 そして春は夏にも聞く。


「そうねえ、私もそう思うわ」


 夏も有事の主張に頷いているようだ。


「そうですか、分かりました」


 満場一致で脹脛にクラッカーは可笑しいらしく、勇気は納得せざる終えない。


 私が間違ってたんですね、脹脛クラッカーは封印です。ユーノさんも心では笑ってなかったんですね、絶対後で文句言います!


 宇宙にいたころ、勇気がこれを見せた時ユージは毎回笑っていたので、日向は勘違いをしていたのだ。それに加えてユージも笑っていなかったと思い、次話す時に問い詰めてやろうと勇気は決意する。


「やり返し成功だ!」


 そう有事は私に向かって言ってくる。


 有事は先ほどの抱きつかれたり、家を連れ回されたり、と言った勇気の行動に少しむかついていたのだ。タイミングを伺いこれならいけると思ったので、膝クラッカーに噛みついたのだ。


「え? やり返しだったんですか!?」


 怖いです、有事に口論で勝てる気がしませんし。


「まあまあ、一旦パーティーなんだから、食べましょう!」


 そうですね一旦食べましょう、いつかやり返しますけど。


 そう心に誓い、勇気は再び寿司を食べ始める。

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