表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でクロスボウ無双する話(仮)  作者: えんえん
2章
35/43

ギムの町

2日後の夕方ようやくドワーフ王国ギムの町が見えてきた。入り口は衛兵が多く混雑している。


清算が終わったジャグラさん達と中で別れる。

ドワーフの国ということで多くのドワーフ達がいるのだが、みんな背が低い為なんか自分の背が伸びた感じがする。


そういえばアトスってドワーフなんだよね。16歳でヒゲもじゃだし。


「ねえねえ、酒屋さんてどこかな?」

ミドーリンは早速樽の看板を見つけてダッシュ。

もう放っておこう


ドワーフ王国と言えば魔石加工でも有名だ。

ジャグラさんに詳しい人を聞いていたので行ってみる。


「ここが魔石工房SKTか…」

変わった名前だな、何かの略か?と思いながら入ると壁一面に色々な武具や装飾品が飾られている。

もちろん魔石が組み込まれているのだろう。


「いらっしゃい。旦那」

カウンターの若いドワーフのお兄さんが声をかけてきた。


「あの、少し質問があるんですけど、矢に魔石を組み込むことって可能なんですか?」


「おや〜変わった事考えるお客さんだねぇ。できるといえばできるけど…」


「けど?技術的に難しいんですか?」


「それもあるけど、当たらなければ発動しないよ?それにお金がかかり過ぎる」


まあ全弾すればお金がいくらあっても足りないだろうけど、ここぞって時にマガジンの先頭に1発仕込んでおけば強敵にも渡り合えるかもしれないから、出来たら切り札的に作っておきたいんだよね。


「できれば加工のやり方を教えて欲しいんですが……」


「おいおい、簡単に言ってくれるねぇ。常時発動型の装備品はただくっつければいいけど、矢は当たった瞬間に発動させたいんだろ?それなら矢尻部分に加工が必要になるんだよ」


「加工とは衝撃で魔石と矢尻がくっつく様な加工ですか?」


「そう、それに魔石回路も必要になる」


「魔石回路?なんですかそれ?」


「要は魔石自体、装備品に自動的に魔力を放出しちゃうのはわかるよね?」


「はい、それを当たった瞬間だけに集中して開放するって事ですか?」


「お兄さん、理解が早いね。そう、魔石から魔力をもらうと色々恩恵があるけどそれは常時発動している分威力も分散しちゃうんだよ。もちろん弓自体に魔石組み込んでいるだろ?そうすると矢の魔石と干渉してうまく発動もしなくなる」


「そうなんですよ、装備品には1つしか組み込めないのがネックになってまして…」


「そこで魔石回路が必要になる。発射した時点で矢は装備品から離れるから魔石が発動可能になるんだ。例えば瞬間的に電撃を与えたりもできるよ」


「電撃!火で追加ダメージや冷却で行動阻害だけではないんですか?」


「電撃以外にも毒、盲目、爆発なんていうのもあるよ。もちろん魔石回路が必要になるけどね」


「魔石回路は教えてもらう訳には…」


「それは無理。商売無くなっちゃうよ。でも回路だけ売る事は出来るよ」


その後店のお兄さんに、色々な回路や安い魔石をいくつか売ってもらい、矢尻の加工法もタダで教えてもらう。いや〜収穫収穫w


早速帰って矢を加工しようとしたんだけど設計用紙が不足しているんで途中で買い足す。

ドワーフの製紙技術ってすごいね日本の現代技術に負けないくらいキレイな紙(種類も厚手のから硬いやつノートみたいなものまで)でいっぱいだったので色々買っておく。


夜遅くまで矢を加工して、途中飽きたので厚紙を使ってトランプを作ったりして過ごす。


翌朝かなり早い時間に起こされた。宿屋のオヤジからお客さんだと言われたので降りていくとジャグラさんが追加で各ソースをもっと売って欲しいとのこと。


「いくつ必要です?」


「余ってる分は全部買うよ。売ってくれ!」


おやおや、どっかで売るつもりか?別にいいけど

イチゴジャム以外のソースを30瓶売って300アデルもらう。


「良かったらソースのレシピ売りましょうか?」


「本当か!いくらだ?」


ここで少し考えてみる。妥当な値段ていくらだろう?

瓶代や原料代いれると儲けは1瓶7アデル前後だ。うーんこう考えたらどうかな?売れた本数毎に2アデルもらう仕組みは?

これならいつまでも利益がもらえそうなのでジャグラさんに聞いてみる。


「うーん、1本2アデルか……本数は誤魔化すかもしれんぞ?それにいつまで払えばいいんだ?」


「誤魔化すのは私が人を見る目が無かったと諦めますよ。一応儲けは1本7アデルくらい儲かりますのでジャグラさんの取り分は5アデルになりますね。払う期間はそうですね……3年間でどうでしょう。

それ以降はいりませんよ」


「そんな好条件でいいのならよろしく頼む!」


細かな打ち合わせをした後レシピをジャグラさんに渡す。イチゴジャムのレシピや、もちろん細かい指導説明もしておいた。

まあ持逃げされても別に大した事ないからいいんだけどね。ジャグラさん小走りしながら帰っていったけどそんなに売れるのかいね?


みんなが朝食の為に1階に揃っているが役1名降りてこない。

はーやれやれ、起こしに行くのいつの間にか俺になってるけどさ、誰が起こしてもいいんだよ?


「ヒロが起こすのが一番機嫌がいいべ」

そんな事ないと思うんだけどな〜


次回へ続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ