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異世界でクロスボウ無双する話(仮)  作者: えんえん
2章
36/43

鶴の一声

「ねぇ〜ヘカトン呪文お願いぃ〜」

頭を抑えながらミドーリンが降りてきた。昨日飲み過ぎたのだろう。


「飲み過ぎは身体に毒ですよ」

ヘカトンの注意一切聞く気ないよね?


昨日作ってみた矢をみんなに渡す。


「これは何かしら?普通の矢と違う感じだけど」

エリシャさんクロスボウの事になるとグイグイくるよね。いつもおとなしいのに。


「魔石と魔石回路を導入した特別な矢ですよ。敵に当たった瞬間に追加で効果を発揮する特別仕様ですね」


「どんな効果が?」


「こっちの青い矢は電撃で相手に追加ダメージと気絶させれるかもしれない効果を、黒い矢は盲目の追加効果を、紫のは毒効果を」


3種類で各種1本ずつ7人分作っておいた。一応ベローチェにも軽量化新型クロスボウを作っておいたのだが。


「あぁ!マイロード私なんかの為にこのような素晴らしい武器を…」

ベローチェは渡されたクロスボウをスリスリ頰ずりしてるんだが

軽量化は今のクロスボウの20パーセントくらい軽い感じだね。これなら両手で持てるようになるはず。


ふとミドーリンを見て違和感を覚える。

「なんかほっぺや首まわり、ふっくらしてない?」


「!」

慌ててミドーリンが自分の顔まわりを撫でまわす。


他のメンバーもうなずいているのが見て

「ダ…」


「ダ?」


「これよりみんなでダンジョンに潜ります!」

ミドーリンが高らかに宣言をしてる。これはあれか?ダイエットか?

暴飲暴食でしかも馬車移動、そりゃ太るわな。


「ねえヒロ、この近くにダンジョンあったわよね?」


「あぁ、ドワーフの大迷宮が確か北にすぐのところにあるって聞いたな」


「そこに行きましょ!今すぐに!」


いやいやさすがにみんなに確認しないと…

他のメンバーもやれやれという表情で、ミドーリンが一旦言い出したら聞かないのはよく知ってるのだろう諦めの表情だ。


「せめて情報を……」

「そんなの向こうに行ってからでもいいわよね」


あーもうだめだ。ほんの一言が今後の方針を決定するのか。


「では行きますか」

ミニーさんもう諦めているよね?


ここギムの町はドワーフの大迷宮があったので作られたとも言われているそうだ。

なんでも昔迷宮から宝箱が出てきたそうで、それが一生遊んで暮らせる額の宝物だったとか。

ゴールドラッシュごとく人が集まり町を形成していったのだろう。


グリーン迷宮はそんな噂もなく小さな村だったが、ギムの町は人間とドワーフの国の境という事もあり交易が後押しになって現在まで発展したのかと思うんだよね。人口も1万人くらいいるみたいだし。


ちょうど魔石を組み込んだ矢も検証したいし、ちょうど良かったかも。


門を出て10分ほどで大迷宮らしいので簡単に食料を買い込み出発する。


「ヒロさん、マップ作成用の紙持ってますか?」

エリシャが急な出発だった為、用意が間に合わなかったようだ。


ちょっと待ってというと無限収納から紙束のバックを出してくる。エリシャにマップ用の紙を渡す。

おっと、トランプ落ちちゃった。


「何か落ちたわよ」

ミドーリンが拾ってくれたが、返してくれない。


「この数字とマークの紙束はなに?」


「あぁトランプっていうんだけど知らない?」


みんな知らないらしい。こっちの世界ではカードゲームってないのかな?

このカードを使って色々ゲームができると説明するけど、みんなイマイチ理解できないらしい。


「まあいいや、今度暇なときに遊ぼう」

返してもらおうとするがミドーリンが自分のポケットにしまう。


「迷宮で休憩中に遊びましょう」


「おいおい、危ないだろ?帰ってからに……」


「大丈夫、玄室で部屋開けなければ安全だし」


まあいいか、と迷宮入り口に進むと色々商売している人達がいるみたいで賑わっている。


軽食屋、怪我を治してくれる回復屋、マップ販売屋、同行してくれる冒険者みたいな人達までいる。


「良かったら案内を雇わないか?1日30アデルだよ」

「俺は盾役で25アデルだ。どうだ?」

「魔法使いはどうですか?50アデルのところ初めての方は35アデルでいいですよ」


まあうちらのパーティ秘密がいっぱいだから雇うつもり無いけどね。

後ろからはシロスケ、クロスケもついてきてるし変なパーティと思われてるんだろうな。


しばらく進むと山肌に人口的な穴が見えてくる。出入りに通行税を取られるわけでもなくすんなり中に入ることができた。


ここから湧き出たネクロマンサーが北門襲ったのかな?


グリーン迷宮より全体的に広いというか規模が大きい感じがする。

通路も均一的にブロックが敷かれており、更に通路が広い。全員横並びできるくらいだから、10mくらいか?上にも10mくらいあるので飛行モンスターとかもありそうな感じだ。


直線が続く通路が玄室らしき部屋につながっている。ようやく1つ目の玄室だが誰もいないし、モンスターもいない。

そりゃそうか冒険者はここを必ず通るから大体退治されちゃうんだろう。

左右に道が見えるが


「右に行きましょ」

ミドーリンが先行するけどさ、あんた魔法使いは後衛だよ?

人に見られる心配が少なくなったのでミッフィを出してあげる。


「拙者たちが先行するでござる」

ミッフィがシロスケにまたがるとクロスケを引き連れ先行を開始する。


「レッツゴーなの〜」


猫ってさ身体能力めっちゃ高いよね?一瞬で視界から消えたけどさ100m何秒で走るんだろう。

ミッフィがトラと言い聞かせてるのも、走る部分だけ取ればいい勝負するんじゃないのかなとどうでもいいことを考えてるとミッフィがもう戻ってくる。


「行き止まりなの〜」


しばらく捜索をしてこの迷宮の癖が何となくわかる。

行き止まり、罠、一方通行の扉が非常に多い。逆にモンスターは今の所ゼロなのは先行してる冒険者が退治しているのだろうが非常に厄介だ。

落とし穴なんかにハマれば下手したら下層に落とされて一気に危険度が


「きゃー!」


行ってるそばからミドーリンが落ちた。


「大丈夫かー?」


下からイタタタと声が聞こえてくる。大丈夫みたいなのでロープを垂らして引っ張りあげた。

ミドーリンによると明らかに下の階層みたいで通路だったようだ。

猫達が落ちなかったのは体重で蓋が落ちる仕組みなのかな?


ミドーリンだけが少し前に行ってたからいいようなものの、まとまって移動してたら下手したら全員落下も……


ミドーリンも蓋が自動でしまった後、蓋に片足を乗せていつ開くのか実験している。


どうやら蓋の中央までは体重反応せず落ちないようだ。

これはやばいね。

つまり蓋のサイズは直径8mくらいだからほぼ通路いっぱいだ。両側に安全地帯があるが固まって歩くのは危険なのでそれぞれ間隔をあけて歩くようにする。


しばらくすると

「ねえ落とし穴が下の階層じゃなくて槍でも敷き詰められてたら死んじゃうんじゃないのかな?」

ミニーマムさんがさらに有りそうな展開を……


「そうだな…うちのパーティにトラップに強い盗賊系いないとこれはマズイかも」


よく考えたらこのまま進むのはマズイ気がしてきた。

戦闘力だけでグイグイ進んでこれたが一旦戻る必要が有ると即断してみんなを呼びとめる。


「猫とミッフィが戻ってきたら一旦戻ろう。ミニーマムの言う通り罠に対して無防備すぎる」


「そうですね。回復魔法もそこまで使える訳ではないですし…」


誰か仲間に入れる必要がありそうだな。


みんな意見がまとまり、引き返す。


ミドーリンがしきりに顔や首まわり撫でてるけどさ、そんなにすぐに痩せれないよ


激おこになるのは予想できるので言わないけどさ。


「帰ったらこのトランプで遊ぶわよ〜。ヒロ、ちゃんと教えてね」


俺のトランプなんだが?

ヒロの物は私の物とでも思ってるのかな?

これで音痴ならジャイ○ン……


心の友よ、次回へ続く。


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