episode2 嘘っぱち
三限目が終わった。
今日も繰り返す一日
何もかも普通…だった日々
大罪の魔術本が手に入り少し楽しんでいたのもつかの間に
本がこんなことを言った
〔Ci sono tracce di un incantesimo che hai scagliato su te stesso allo scopo di dimenticare qualcosa.〕
本は私が私に呪いをかけたと言っているのだ。
呪いは2つ 1つは『愚者への罰』自身のトラウマを乗り越えない限り何かを代償として持っていかれる
もう一つは『暴食的記憶』
ただどちらとも『使った記憶がない』のだ
使用された日付は2年と約3日前とのこと
逆算すると1524年5月22日22:32頃
何かを忘れているのだが思い出せないし大罪の魔術本をゲットするまで大罪の魔術は『一つを除き』すべて知らなかった。
それなのに魔術残穢が残っている。
何かがおかしい、そうおかしいのだが
暴食的記憶は思い出の一番関わりのあることによって記憶が戻るのに対して愚者への罰はトラウマを克服するまで記憶や魔法が戻らないもの
つまり今のルーチェは記憶を戻すのにはトラウマを乗り越える必要があるのにそのもととなる記憶が消されているため『何を差し出して呪いを発動したのか』がわからないのである
「困ったなぁ…」
小声で呟いたはずだったが
「ルーチェ何が困ったの?
そんな邪神みたいな顔してすごく困ったちゃんしてるみたいですけど?」
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「人をそんな化物見たみたいにして叫ばないでください」
「ごめ〜ん」
「で、何が困ったのですか?」
まさか本当のことを言うバカはいないので
「前期の工学レポート何について書こうかなぁって」
「あら?
珍しいですね、いつもなら魔法か魔法工学なのに今回は機械工学を選ぶなんて」
「機械工学の点数がすくないと進学できなくなるからそれだけは避けないと…」
「ふぅん、そうですか
では今日あなたの家で手伝いましょうか?」
「いや、一人でも頑張れば作れるから大丈夫」
「さぁさぁ遠慮しなくていいのですよ?」
「いや、だからお前だって忙しいだろうし」
「私は今日は暇なので一緒にやりましょう?」
これは…
こっちが折れるまで会話が終わらないだろうな
リュグナーの得意な一つの技だと言ってもいいだろう
「まぁ…そこまで言うなら」
「そうですね!
私も魔法のレポートと合同会のまとめが終わっていませんし
今日は3.4限出たい授業もないので私はかえってルーチェが帰ってくるまで家でやるつもりですが」
「私も今から帰るからすぐ家に来るでもいいぞ」
「わかりました」




