episode1 魔の遺産(2)
「あっ!
やっと起きた!
もうこんなに汚くしちゃって…
ルーチェ、具合大丈夫?」
目を覚ますと大きく膨らんだ胸…
ではなくリュグナーの心配そうな顔があった。
「リュグナー… なんで…いるの…?」
「今日はルーチェの家で午後から遊ぶ約束だったでしょ?
そしたら禍々しい本とルーチェのなk…」
「それ以上はいいよ…」
リュグナーはオブラートに包む発言がはっきり言ってしまえばとんでもなく下手くそなのである
「お前が片付けて介抱してくれたんでしょ?」
「そういうことですわ
なんだけど、一つ聞きたいことがありまして
あの本はなんですか?」
「ギクッ!」
あんなんバレたらとんでもないことになる…
やるか、今ここで!
「暴食的記憶!
本に関する記憶を消して!」
紫の光が放たれる
「成功したか?」
気絶したリュグナーの脈を確認し本を机の二重底に隠す
そして元の位置に戻り
「気付けの魔法」
「ん〜はっ!
あ、え?
なんの話ししてたんでしたっけ?」
リュグナーは数刻考えた後
「あ、そうそうご飯は私が作った炒飯がいいって話ね!」
「うん、私はまだ魔力が回復しきってないから体を動かしにくいんだ。
ご飯任せることになるけどごめんね」
適当に記憶の埋め合わせをしたがどうにかなったようだ
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「じゃあ私はお家で剣術の特訓をしなければならないので御暇します」
「うん、またな」
リュグナーが敷地外へ出た
本を読むことはほぼ不可能に近いが…
私なら可能である!
どうだ!
……私は誰に自慢しているんだ
まあそんなことはさておき、この本は呪いを受けている
古の対人撃退魔力対人または対魔人に使われる呪いで物にその呪いをつけると人または魔人がその物を『使う意思があって』触った場合対象者の全魔力と一部の筋力を著しく奪うという呪いだ。
幸いこれは『どこまで行ってもただの本』鍵開けの呪文で開けてしまえば触っていないので読める。
開けたら棒とか使って読めばいいだろう[適当]
「鍵開けの呪文」
目論見通りに本が開く
〔Alla persona straordinaria che ha aperto questo libro la prossima prova ti attende.〕
イタリア語か?
読み進めると次の試練が待っていると書いてある
「次の試練だぁ?」
意味が分からない、思わず声が出る
〔Illusione《幻》〕
突如文字が浮かび上がりまばゆい閃光を放つ
がルーチェにはなんの変化もない
〔Non è successo niente?〕
さっきの文字が消え本は問う
なぜ魔法が効かなかったか不思議なようだが
「知るかよ」
私はそう無愛想に返した
〔ーSottoposto a ispezioneー〕
検査中と出た文字は少量の光を出す
光と文字がまた消え本はこう書き記す
〔Stavi bloccando la mia magia per mezzo di una maledizione che avevi scagliato su te stesso.〕
「私が私に呪いをかけてるだと?
そんな事あるかよ…っ?!」
激しい頭痛がルーチェを襲う
「鎮痛の魔法ッ!」
〔Ci sono tracce di un incantesimo che hai scagliato su te stesso allo scopo di dimenticare qualcosa.〕
「うるさい!うるさい!
黙れ!うッ?!」
何かを忘れているのはそうなのだが『思い出したくない』
「戸締りの魔法!」
本はパタリと閉まる
今日はつかれた。
布団へと潜って嫌な気分を変えよう…




