君と私と -アヤメside-
アヤメの転生前の話
ーーこれは夢だ
だって、私の転生する前の夢
大好きで大切だった"千里"が生きてる頃の夢
千里と出逢ったのは高校の頃
高校に入って同じクラスだった私と千里
ずっと話しかけたくて
ずっと機会を探していた
やっとの思いで出逢えたのは、文化祭の時
私に話しかけてくれた別の友人が
彼女に声をかけてくれて、友達になれた
最初の頃は彼女は少し怯えながら
私の友人達と話していたけれど
日が経つと明るくて優しくて
凄く可愛くて大好きになった
そんな彼女と良く話していたのは
同じぐらい素敵な友人達だったし
私と話をする機会が無くて少し寂しかった
そんな私が彼女と2人で話したのは
高校2年の時が終わりに近づいた頃だったと思う
丁度、食堂に居た彼女と出逢って
そこからずっと食事をするようになった
私は彼女と話をする時は少し緊張したけれど
優しくて可愛くて明るい千里を
ますます大好きになったし
友達になれて本当に良かったと思った
千里はマメで私が誕生日が早かったけれど
絶対に、お祝いの言葉を当日にしてくれたし
プレゼントも前日だったり少し後になりながらも
必ず渡してくれて凄く優しい人だった
なのに何故、千里と
仲良くしてた詩月や日和は
千里の良さも分からずに千里の元から去っていった
詩月は特に千里と仲良くて
2人の事が好きだったのに悔しかった
千里は友達だと思った人を凄く大切にする
友達だと思った人は、その人が友達じゃないとか
嫌いだと言ったり…自分の嫌な事を
言われたりするまで嫌いになれない優しい人だった
詩月や日和は、千里の、その優しい部分に甘えて
友達のような友達じゃないような関係を
維持しているだけであった
詩月も日和も千里を嫌いでは無いけど
前のように仲良くないし、きっと今
千里を一番、大好きなのは私だ
友達だと思った人を裏切るまで大切にする千里を
凄く好きで私も同じようなタイプだから
千里の事が大好きだった
なのに、千里は亡くなった
難しい病気だったということを
私が知ったのは彼女が亡くなった後に知った
千里は私と友達だと思ってた詩月、日和に
手紙を書いていたみたい
日和とは連絡が途絶えて
居場所も分からなかったけれど
詩月とは送別会で会えて話をした
ずっと千里の優しい所に甘えてた事や
千里を友達だと思ってたということも
ずっと会えなかった事を後悔した事とか
会えなかった期間の千里の事と
私の今までの事とか色々な話をして
私は詩月に言った
[あのね、詩月
千里は最後まで、最後まで詩月のこと
ずっと話してたんだよ
大好きで連絡ないから心配だけど
頑張ってる証拠で嬉しいなって
もし叶うなら日和や詩月や私と4人で
遊びたいねって、ずっとずっと言ってたのに
どうして、どうして向き合ってくれなかったの]
その言葉を涙ながらに叫んだ
詩月は泣きながら、ごめん、と告げた
友達だと思ってたなら…後悔するぐらいだったら
千里に会いに来て欲しかった
千里と連絡して欲しかった‥
なのに、もう千里は居ないのだ
ずっと大好きだった彼女が
亡くなる前の手紙に、こう書き残していた
[これから先、京香の誕生日が
お祝い出来ないのは少し悔しいけど
私は、春日 京香と出逢えて
本当に良かったです
生まれ変わっても、また友達になってね
今まで迷惑かけてごめん
本当に大好き、ありがとう] と
その手紙を涙を流して何度も読んだ
ずっと大好きだった人が突然
私の生きてた世界から消えた
最後の誕生日前に祝ってくれた彼女の姿は
今でも夢に出てくる
[おめでとう!京香!]
明るくて優しくて元気な彼女の姿を‥
ーーそこで目が覚めた
今日は、以前の私の誕生日だった
幸せだった頃の夢に涙を流しながら
私は、"今"を生きている
大好きだった千里の面影のあるリコリスと共に‥




