第二の封印の目覚め
分かりずらかったため、大幅修正しました
ご迷惑おかけしてすみません
私は、美咲のことを考えながら神殿へ向かっていたのだけれど、昨夜から胸の奥が妙にざわついていて、何か大きな出来事が起こるような予感がしていた。
「ひかり?」
隣を歩くアリアが心配そうに顔を覗き込む。
「大丈夫ですの?」
「うん」
私は笑顔を作った。
「ちょっと考え事してただけ」
アリアは優しく微笑む。
最近は本当に仲良くなった。
最初は王女様という存在に緊張していたのに、今では親友みたいな存在だ。
「今日の調査で何か分かるといいですわね」
「そうだね」
私たちは神殿の大扉をくぐった。
俺、レオン・ソレイユは、神殿の入口でひかりたちを待っていたのだけれど、昨日から神殿内部で不思議な現象が起きているという報告を受けていたため、普段以上に警戒していた。
「遅かったな」
俺が声をかける。
「ごめん」
ひかりが苦笑する。
その様子を見て少し安心した。
昨日までどこか元気がなかったからだ。
するとシリウスも姿を現した。
「全員揃ったな」
「行くぞ」
俺たちは神殿の奥へ向かった。
わたくし、アリア・ルナリアは、神殿の最深部へ近付くにつれて空気が変わっていくのを感じていたのだけれど、それは冷たさではなく、どこか懐かしさにも似た不思議な感覚だった。
やがて大きな扉の前へ辿り着く。
そこには見たことのない紋章が刻まれていた。
太陽。
月。
そして花。
「綺麗……」
ひかりが呟く。
その瞬間だった。
紋章が淡く輝き始めた。
「え?」
ひかりが目を見開く。
すると扉全体が白い光に包まれた。
ゴォォォォ……
重い音を立てながら扉が開いていく。
誰も触れていない。
それなのに開いたのだ。
私、結城ひかりは、突然開いた扉に驚きながらも、その奥から呼ばれているような気がして自然と足を踏み出していた。
広い空間だった。
中央には巨大な水晶が浮かんでいる。
青白い光を放ちながら静かに輝いていた。
「これが……」
レオン王子が息を呑む。
神官長がゆっくりと前へ出た。
「第二の封印です」
全員が驚く。
「封印?」
私が聞き返す。
神官長は頷いた。
「千年前、聖女フィオラ様によって張られた三つの封印のうちの一つです」
胸が大きく鳴った。
フィオラ。
またその名前だ。
「三つあるんですか?」
神官長は静かに答える。
「はい」
「そして、その封印は聖女の力によってのみ反応します」
その瞬間だった。
水晶が強く輝いた。
眩しい。
思わず目を閉じる。
すると頭の中へ映像が流れ込んできた。
白い花畑。
四人の人影。
フィオラ。
アルス。
ルナ。
そしてセレナ。
みんな笑っている。
幸せそうに。
だけど次の瞬間、空が黒く染まった。
誰かが泣いている。
誰かが叫んでいる。
世界が崩れていく。
「っ……!」
私は頭を押さえた。
「ひかり!」
レオン王子が駆け寄る。
映像はそこで途切れた。
俺、シリウス・ルナリアは、ひかりを支えながら浮かび上がった文字を見ていたのだけれど、その内容を見た瞬間に背筋が凍った。
水晶の周囲に光の文字が現れていた。
『第二の封印、覚醒』
『残る封印は一つ』
『月と太陽が交わる時』
『運命の扉は開かれる』
静寂が訪れる。
誰も言葉を発せなかった。
残る封印は一つ。
つまり、何かが確実に近付いている。
そういうことだった。
私、結城ひかりは、水晶を見つめながら胸騒ぎを覚えていたのだけれど、それと同時に不思議な決意も芽生え始めていた。
何が起きようと。
私は逃げたくない。
前へ進みたい。
みんなと一緒に。
そう思った時、水晶の中で小さな光が揺れた。
まるで未来への希望を示すように。




