酒とつまみ
食べるときはた最適な食べあわせを探る癖があります。
お酒が好きだ。
アルコールが好きなわけではない。
料理とお酒を合わせたときに起きる相乗効果。マリアージュき起きるからだ。
個人的には、マリアージュは二種類あると思う。
口のなかに残った味を洗い流して、次の一口を活かしてくれるパターンが一つ。
それぞれの癖を消しあい、美味さを活かし合うのがもう一つ。
口のなかを洗い流すマリアージュは、組み合わせを見つけやすいが、その食べ物や飲み物以上の美味さを得ることができない欠点がある。
逆に、美味さを活かし合うマリアージュは、最適な組み合わせがほぼ一対一の関係なので、最適な組み合わせを見つけるのが大変だが、その組み合わせを見つけることができれば、食べれば食べるほど美味くなるのだ。
その美味さを活かし合うマリアージュに、海の青い酒と黒い子山羊のステーキ赤蜂蜜添えがある。
度数が80近くある海の味がする深い青色の仄かに光る酒は、その強烈なアルコール感と辛いと言えるほどの塩味で、単体で飲むことは難しい。
また、薫製はしていないが僅かに燻したような香りのする黒い子山羊のステーキは、マーマレードを濃縮したような味のする赤蜂蜜をかけて食べることで一層美味くなるが、その濃い味のせいで食べ続けることは難しい。
ところが、この酒と料理を合わせたときに、奇跡が起きるのだ。
赤蜂蜜の粘液が口のなかを覆うことで、高いアルコールが緩和され、黒い子山羊の肉汁が強烈な塩気を優しく受け止めてくれる。そうすれば、磯の爽やかさと海のミネラルが与えてくれるまろやかなうま味が感じられるようになる。
料理にも恩恵がある。強い塩気は肉の旨味を引き立ててくれ、高いアルコールと磯の香りが、蜂蜜の持つ臭みを抑え、うま味だけにしてくれる。こうして、食べ続けることがしにくい料理を、いつまでも美味しく味あわせてくれるのだ。
ンガァ…クトゥ…ユフ
…もっと食べたい…。
最高の組み合わせは最高に飲みすぎてしまいます。




