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クトゥルフ短編集  作者: 異次元からの猫
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郷土料理

郷土料理って、どうしてこうなった?って物がたまにありますよね。

私の故郷の祝い料理に「緑ちゃんちゃ」と言うものがある。

故郷にいるときも年二回位しか食べられなかった。癖が強く、美味しいと言い切れないものだが、慣れてしまうと独特の味が忘れられなくなり、故郷を出て働いていてもたまに食べたくなってしまう。


緑ちゃんちゃは名前の通り緑色でドロッとした汁物だ。

作り方はかなり雑で、緑色の食べ物を湯がいてミキサーにかけペースト状にして、出汁で伸ばして角がギリギリ立たないくらいになったら完成だったと思う。

この間我慢できなくなり、作ってみたのだが、何故か故郷の味にならなかった。不思議に思い、今度帰郷したときに聞いてみることにした。


その次の年の正月。作り方を教えてもらうように頼んだ。何のために作るのかと聞かれ、自分で食べるためと答えたら、承諾はしてくれたが食べ過ぎないようにと釘を刺された。

そして作り方だが、自分が知っている作り方とほぼ変わらなかった。隠し味として入れた玉虫色のペースト以外は。


母がこちらを向き微笑みながら言う。

「じゃ、これの作り方を教えるわね。」

穏やかに微笑みながら包丁を手にし、こちらに向き直ると……

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